【1月の株主優待の内容&利回りを調査(2024年版)】
利回り5％超のNATTY SWANKY、靴1足がもらえる
ダブルエーのほか、定番の鳥貴族など注目銘柄を紹介

◆1月～12月までのお得な株主優待の内容はココでチェック！◆

2024年1月に権利が確定する株主優待の中から
注目すべきお得な銘柄＆株主優待内容を徹底調査！

　1月の株主優待は全部で約30銘柄と、4月と並んで1年でもっとも数が少ない。しかし、オリジナルの生活雑貨がもらえて配当＋株主優待利回りが4％超のミサワ（3169）や、「肉汁餃子のダンダダン」の優待券が年間2万円分もらえるNATTY SWANKYホールディングス（7674）など、少数精鋭の見逃せない銘柄が揃っている。

　また、今回から株主優待制度を実質拡充した銘柄も複数ある。全体相場は高値圏で推移しているので、高値づかみにならないよう、株主優待の内容や利回りに加えて株価や業績などもよく確認し、目当ての銘柄をしっかり絞り込もう！

自社商品や優待券が選べて利回り4％超のミサワ、好きな靴が
一足選べるダブルエーなど「モノ」がもらえる注目の4銘柄！

　1月は、自社商品やカタログギフトなど「モノ」がもらえる株主優待銘柄が非常に少ない。その中から、押さえておきたい注目銘柄を見ていこう。

■自社商品＆カタログギフトで注目の4銘柄！
最低投資 金額	株主優待＋ 予想配当利回り	株主優待利回り	予想配当利回り	詳細情報
◆ミサワ（3169） 【確定月】1月
19万500円	4.19%	2.62%	1.57％
【株主優待内容】 300株以上で、5000円相当の自社オリジナル株主限定商品（3種類から選択）
【備考】今回の選択肢は、株主限定タオルセット、株主限定バブーシュ2足セット、unico優待券の3種類。100株以上を3年以上継続保有の場合も同じ株主優待品を獲得可能
◆ベステラ（1433） 【確定月】1月
55万2500円	2.35%	0.54%	1.81%
【株主優待内容】 株主優待ポイントを500株で3000ポイント、600株で5000ポイント、800株で1万ポイント、900株で1万5000ポイント、1000株で3万ポイント、5000株以上で4万ポイント（1ポイント＝1円相当）
【備考】株主優待ポイントは、食品、銘酒、電化製品、雑貨など5000種類以上の商品に交換可（プレミアム優待倶楽部）。共通株主優待コインに交換することで、他のプレミアム優待倶楽部のポイントと合算も可能
◆タカショー（7590） 【確定月】1月20日／7月20日
25万5000円	2.16%	1.18%	0.98％
【株主優待内容】 1/20権利分のみ、株主優待ポイントを、500株で3000ポイント、700株で4000ポイント、900株で5000ポイント、1000株で8000ポイント、2000株で1万8000ポイント、3000株で3万5000ポイント、4000株で5万ポイント、5000株以上で6万ポイント（1ポイント＝1円相当）。7/20権利分のみ100株以上で自社オリジナルカレンダー
【備考】株主優待ポイントは、ポイント数に応じてガーデニング関連商品と交換可（プレミアム優待倶楽部）
◆ダブルエー（7683） 【確定月】1月
26万3700円	ー	ー	0.66%
【株主優待内容】 100株以上で、靴1足無料券
【備考】株式分割に伴い、今回から実質株主優待を拡充。自社オンライン通販サイト「ORiental TRaffic ONLINESTORE」で販売するORiental TRaffic、WA ORiental TRaffic、ORTR、KIDSの各商品に利用可
※株主優待内容、最低投資金額、利回りは12月15日終値時点

　まず注目したいのが、自社の指定ブランドの「靴1足無料券」がもらえるダブルエー（7683）だ。2023年7月末に実施した1株⇒2株の株式分割後も、株主優待の内容を据え置いていて、今回から実質拡充となっている。必要投資金額は26万3700円（12月15日終値で計算、以下同）で、配当利回りは0.66％となっている。

　対象ブランドの靴であれば、1足の価格に制限はない。選んだ靴の価格によって株主優待利回りは変わるが、仮に5000円の靴なら株主優待利回りは1.90％、1万円の靴なら3.79％になる。5000円の靴の場合で配当＋株主優待利回りは2.56％、1万円の靴なら4.45％と、かなりの高利回りになる計算だ。
【※関連記事はこちら！】
⇒ダブルエー、株主優待を拡充！ 7月末の｢1株⇒2株｣の株式分割後も｢100株で靴1足が無料でもらえる｣という優待内容を据え置き、投資額は半額、利回りは2倍に！

　ミサワ（3169）の株主優待品は例年、株主限定のオリジナル雑貨3種類の中から、好きなものが選べる。すでに2024年1月分の内容は発表済みで「株主限定タオルセット」「株主限定バブーシュ2足セット」に加えて「unico優待券5000円分」の3種類。優待券はインテリアショップ「unico」「unicoloom」の各店舗と、公式オンラインショップで利用できる。株主限定商品も魅力的だが、欲しいものを自分で選びたい人にとっては利便性が向上した。配当＋株主優待利回りは4.19％で、取り上げた4銘柄のうちもっとも高くなっている。

　なお、株主優待の獲得には300株（19万500円）以上が必要だが、3年以上継続保有すれば、保有株数が100株でも同じ株主優待品をもらえる。投資金額を抑えたいという人は「100株で3年以上保有」を選ぶのも手だろう。

　ベステラ（1433）とタカショー（7590）は、ポイント式のカタログギフト「プレミアム優待倶楽部」を採用している。「プレミアム優待倶楽部」は優待品の選択肢が多いのが特徴。ただし、タカショーはほかの銘柄とは異なり、選べる商品はすべてガーデニング関連商品となっている。

　一方のベステラは、ポイント数に応じて合計5000種類以上のアイテムから、好きな商品を選択できる。商品ラインナップは、食品や銘酒、電化製品、雑貨などバラエティに富んでいる。配当＋株主優待利回りは500株保有時は2.35％だが、600株なら2.56％、800株なら2.94％とアップしていき、もっとも高くなるのは1000株保有時の4.52％。必要投資額は110万5000円とかなり高額になるが、利回りにこだわるなら検討してみてもよいかもしれない。
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⇒｢プレミアム優待倶楽部｣株主優待利回りランキング！ 71銘柄の配当＋優待利回り(2023年12月時点)を比較して最もお得な｢プレミアム優待倶楽部｣銘柄を公開！

　ちなみに、6カ月以上の継続保有が条件となっているため、表組みには掲載していないが、ダイドーグループホールディングス（2590）も「モノ」がもらえる1月の定番銘柄だ。こちらは欲しいものを選択するタイプではなく、缶コーヒーや清涼飲料、ゼリーなど6000円相当の自社商品詰め合わせがもらえる。必要投資額は56万6000円で、配当＋株主優待利回りは2.12％となっている。

利回り5％台のNATTY SWANKY HD、4％台のクロスプラスなど
外食や買物に便利な株主優待券の定番6銘柄＋「QUOカード」優待株！

　続いて、外食や買い物時に便利な株主優待券がもらえる定番6銘柄と、「QUOカード」がもらえる1銘柄を取り上げる。

■株主優待券＆金券がもらえる定番7銘柄！
最低投資 金額	株主優待＋ 予想配当利回り	株主優待利回り	予想配当利回り	詳細情報
◆NATTY SWANKYホールディングス（7674） 【確定月】1月／7月
34万5500円	5.79%	5.79%	ー
【株主優待内容】 100株以上で、1000円分の食事券を10枚
【備考】全国の「肉汁餃子のダンダダン」で利用可。店舗利用が難しい場合は冷凍餃子も選択可能
◆クロスプラス（3320） 【確定月】1月
11万7000円	4.87%	2.56%	2.31％
【株主優待内容】 100株で3000円分、500株で5000円分、1000株以上で1万円分のクーポン券
【備考】自社オンラインストアで利用可。長期保有優遇制度があり、2年以上の継続保有でクーポン券を区分ごとに2000円追加。また、100株以上、1年以上の継続保有で抽選で10名に30万円相当の旅行券、3年以上で旅行券の当選確率がアップ
◆不二電機工業（6654） 【確定月】1月／7月
34万4400円	3.34%	0.29%	3.05%
【株主優待内容】 300株で500円分、500株で1000円分、1000株以上で2000円分のQUOカード
【備考】長期保有優遇制度があり、3年以上の継続保有で300株、500株は2倍に、1000株以上は1.5倍に、QUOカードの金額を増額
◆スバル興業（9632） 【確定月】1月
133万3000円	3.15％	0.15％	3.00％
【株主優待内容】 TOHOシネマズギフトカードを、100株で2000円分、200株で3000円分、300株以上で4000円分
【備考】全国のTOHOシネマズで、映画チケットや商品の購入に利用可。長期保有優遇制度があり、3年以上の継続保有で区分ごとに1000円分を追加
◆あさくま（7678） 【確定月】1月
19万8500円	2.02％	2.02％	ー
【株主優待内容】 100株以上で、1000円分の食事券を4枚
【備考】今回から権利確定月を変更。「ステーキのあさくま」「もつ焼きエビス参」などあさくまグループ各店で利用可
◆丸千代山岡家（3399） 【確定月】1月／7月
37万9500円	1.76％	1.50％	0.26％
【株主優待内容】 ①ラーメン無料券②お米③乾麺5個のいずれかを、100株で①2枚②2kg③1セット、500株で①4枚②4kg③2セット、1000株で①6枚②6kg③3個セット、2000株以上で①8枚②8kg③4個セット
【備考】株式分割に伴い、今回から株主優待を一部拡充。ラーメン無料券は、「ラーメン山岡家」「極煮干し本舗」「味噌ラーメン山岡家」などの各店舗で、520～1420円のラーメン1杯と引き換え可（大盛、セットメニュー含む）。株主優待利回りは、優待券1枚を1420円分として計算
◆鳥貴族ホールディングス（3193） 【確定月】1月／7月
32万円	0.94％	0.63％	0.31％
【株主優待内容】 食事優待電子チケットを、100株で1000円分、300株で3000円分、500株以上で5000円分
【備考】「鳥貴族」「TORIKI BURGER」全店で利用可
※株主優待内容、最低投資金額、利回りは12月15日終値時点

　外食系銘柄のイチオシは「肉汁餃子のダンダダン」で使える食事券（1回あたり1万円分）が年2回もらえるNATTY SWANKYホールディングス（7674）だ。年間では2万円分と株主優待金額が高めで、株主優待利回りは5.79％。取り上げた7銘柄の中でもっとも高い（配当については現時点では未定）。食事券は冷凍餃子との引き換えも可能なので、近くに店舗がない人にとっても使いやすい。

 「ラーメン山岡家」や「極煮干し本舗」を展開する丸千代山岡家（3399）の株主優待も、店舗での利用以外の選択肢が用意されている。具体的には「ラーメン無料券」「お米」「乾麺5個」という3つの選択肢があり、たとえば100株保有ならラーメン無料券は2枚、米なら2kg、乾麺の場合は5個（1セット）もらえる。

　なお、丸千代山岡家は2023年8月末を基準日として1株⇒2株の株式分割を実施したが、100～1000株の保有区分では株主優待の内容を据え置き、新たに2000株以上の区分を設けた。そのため、保有株数によっては、今回から株主優待が拡充されている。株式分割後に株価が大きく上がったこともあり、配当＋株主優待利回りは1.76％だ。
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⇒丸千代山岡家、株主優待を拡充！｢1株⇒2株｣の株式分割後も100株保有時のラーメン無料券など優待内容は据え置きで、最低投資額は従来の半分、利回りは2倍に

　鳥貴族ホールディングス（3193）も1月（＆7月）の定番的な外食系銘柄の一つだが、こちらの配当＋株主優待利回りは0.94％で、利回り面での魅力は低い。もらえる食事優待電子チケットは、100株保有時で1000円分にとどまる。ただし「鳥貴族」で利用する場合、メニューは全品税込360円均一と低価格なので、1000円でも2品食べられるし、80円追加すれば3品注文できる。

　あさくま（7678）は、これまで3月の株主優待銘柄だったが、決算月の変更に伴い、今回から1月に権利確定するようになった。「ステーキのあさくま」のほか「もつ焼きエビス参」「スラバヤ」の各店で利用できる食事券が4000円分もらえる。

　買物系では、アパレルのクロスプラス（3320）のお得度が高い。自社オンラインストアで金券として使用できるクーポン券を、100株では3000円分もらえる。最低投資金額は11万7000円で、配当＋株主優待利回りは4.87％と、かなり高めだ。長期保有の優遇制度もあり、2年以上の継続保有でクーポン券が2000円分追加される。さらに、1年以上継続保有すれば、抽選で10名に30万円相当の旅行券が当たる。旅行券の抽選対象は100株以上なので、100株だけ保有し続けて旅行券のみ狙うという方法もあるだろう。

　レジャー系の株主優待銘柄の定番として知られているのが、スバル興業（9632）だ。全国の「TOHOシネマズ」で利用可能なTOHOシネマズギフトカードが、100株なら2000円分もらえる。ただし、最低投資金額は133万3000円と、かなり高めだ。こちらも長期保有の優遇制度があり、3年以上の継続保有で区分ごとにギフトカードが1000円分追加される。

　1月は「QUOカード」などの金券類を株主優待に採用している銘柄が極めて少ない。「QUOカード」優待株で、継続保有条件がないのは不二電機工業（6654）のみとなっている。最低投資金額は34万4400円で、500円分の「QUOカード」が年2回もらえる。「QUOカード」の金額は決して高くないが、配当＋株主優待利回りは3.34％と、まずまずの水準だ。長期保有の優遇制度もあり、3年以上の継続保有でもらえる「QUOカード」の金額が500円分⇒1000円分にアップする。

　最後に、権利確定日と権利付最終売買日を確認しておこう。2024年1月末が権利確定日の銘柄は、2営業日前の29日（月）が最終売買日だ。ただし、タカショー（7590）やダイドーグループホールディングス（2590）は権利日が19日（金）のため、最終売買日は17日（水）になる。また、ミサワ（3169）、ベステラ（1433）、タカショー（7590）、不二電機工業（6654）の各銘柄は、株主優待の獲得に複数単元が必要だ。

　購入前には最終売買日と必要単元数を再度チェックして、欲しい銘柄の株主優待を確実に手に入れよう！