街コンは「街の雰囲気=参加者の雰囲気」
これまで若者の街、下町、大人の街、という3つの街コンに潜入してわかったポイントをまとめてみる。
街コンの参加費は男性6000円前後、女性4000円前後が相場。街コンの売りの1つである飲食は基本的に飲み放題、食べ放題であるが、満足できるかどうかは主催団体の質がカギとなってくるようだ。ハズレの団体に当たってしまうと、いい店、いい料理にありつけず、ガッカリする可能性が高い。
この事態を避けるために、主催者の情報も調べておきたい。過去の街コン実績が見られればベストだが、もし、気になるようなら事前に問い合わせてみるのもいいだろう。
申し込み時に主催者から来る返信メールにも注目を。かなり簡素な団体もあれば、連絡先、担当者の名前までしっかり明記されている団体もある。その印象と街コンの質は比例しているのではないか、というのが今回筆者が取材を通して感じた印象だ。
そして、街コンの最大の目的である出会いの満足度を上げられるか否かは、やはり自分次第だ。当然のことながら、男性も女性も前に前に動いていくのが良い。店で気に入った人を見つけたら、積極的にアタックを。そっとスタッフに「あの人と同席したい」と相談してみるのもありだ。逆に、意に沿わない人と同席したら、失礼のない範囲で席を早めに移動するなど意思表示をすることも大切だ。
何もしなければ、単に友人と飲みに来ているだけの状態になる。飲食は基本的に期待できないため、おいしくないつまみでつまらない時間を過ごす、コスパ的には最悪の状況に陥るので、肝に銘じよう。
今回タイプの違う3つの街に参加して感じたことは、「街のイメージ=街コンに来る人のイメージ」だということ。若者の街には若者、または若者との出会いを期待している人、下町には地元好きの地域密着型の人、洗練された街には年齢層高めで落ち着いた雰囲気の人が来るようだ。つまり、自分が好む雰囲気の街の街コンを選んで行くほうが、好みの人にも出会える可能性は高くなると言えそうだ。
ただし、街とイメージが合致するのは「人」のみ。たとえ「美食の街」と言われている街でも、料理や店に大きな期待をしない方がよさそう。参加店舗は、庶民的な居酒屋やカフェがほとんど。高級な店が多い街でも、高級店が街コン参加店に含まれているとは限らないことを頭に入れておこう。
現在は婚活ブームということもあり、男性よりも女性が街コンに積極的なようだ。実際3回の街コンを見ても、男性に比べ、女性の参加者の方が多かったように思える。出会いに意欲的で、服装にも気合いが入っている。若くてかわいい子も多くいた。連絡先の交換も自然の流れでできるので、普段の生活で女性と接点のない男性にとっては、効率的に異性に出会えるオトクなイベント、といえるのではないだろうか。
筆者自身の感想を言えば、出会いの点では、既婚者、ただの暇つぶし、ナンパ目的といった人にも当たってしまったこと、料理の点ではほとんどが普通の居酒屋だったことなどからコストパフォーマンスがよかったとは言えない残念な結果になった。
そうした経験者が増えてきたせいか、街コンブームも一時期よりは下火になった空気も感じる。それでも「行ってみたい!」と意欲があるなら自分に合った街選び、主催者への実績の問い合わせ、街コン会場での自身の行動、などによって出会いの質を上げることは可能といえそうだ。興味がある人は、この3つのポイントを押さえて行ってみてほしい。
【筆者の「街コン」3カ所潜入の結果まとめ】
*費用=3800円/3900円/3900円【合計:1万1600円】
*所要時間=2時間/3時間/3時間【合計:8時間】
*回った飲食店=3軒/3軒/3軒【合計:9軒】
*出会い=4人/7人/4人【合計:15人】
*連絡先ゲット=2件/2件/2件【合計:6件】
(取材・文/東香名子)
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