写真はイメージです
人事の領域で職場内コミュニケーションの手法として関心を集めつつあるヤフーの1on1ミーティング。3月に仕掛け人である同社上級執行役員・本間浩輔氏による『ヤフーの1on1』が刊行され、そのノウハウが明らかにされた。本連載では、本に書き切れなかった1on1のあれこれを、本間氏とともに社内での普及を進めたスタッフである吉澤幸太氏に語ってもらう。今回は部下を「承認」することの意味と意義について。
「私は、部下を承認することが
苦手なんです」
ヤフーの人材育成法「1on1」を効果的にする技法のひとつとして、コーチングスキルがよく取り上げられます。そこで、コーチングに関する参考書などを覗いてみると、3つの主要なアプローチが紹介されています。
「傾聴」「承認」「質問」です。このうち「承認」が「認知」に置き換わっていることもありますが、ここでは一括りにしておきたいと思います。
これらのうち傾聴と質問は、単語の意味から想像しやすいのですが、承認については人によって解釈や説明が異なる場合があり、比較的理解を難しくしているようです。
今回は、承認にまつわる相談エピソードを紹介しながら、このアプローチについて、理解を深めるきっかけになればと考えています。ちなみに、書籍『ヤフーの1on1』の中では、指し示す領域を少し広げて「レコグニション」という語で解説しています。