保育園への入園申し込みが本格化するこの季節。我が子をどの保育園に入れたらいいか、迷っている親も多いだろう。保育園の経営方針は施設によって様々だが、一つだけ確実に言えることは、良い保育士がいることが良い保育園の条件である。
しかし、保育士の給与は安く、人材不足が常態化している。政府や地方自治体は保育士の給与を上げるための補助金を出しており、何も対策をしていないわけではないのだが、保育士の給与は低い水準にとどまっている。
そこでジャーナリストの小林美希氏は、東京都内で経営にかかる費用に占める保育士人件費比率が低い21施設を調査(社会福祉法人運営の保育園を除く)。AERA dot.編集部と共同でアンケートを実施した(表と本文を参照)。
調査から浮かび上がったのは、保育士の給与アップが進まない“ある制度”の問題だった。いつまでたっても改善しない「保育園問題」の核心を小林氏がリポートする。