小売り絶対絶命 百貨店・コンビニ・外食#2Photo:m-gucci/gettyimages

新型コロナウイルスが日常生活を激変させたことで、商品の消費動向も大きく変化した。「新しい生活様式」で売れた商品、売れなくなった商品は何か。特集『小売り絶体絶命 百貨店・コンビニ・アパレル・外食』(全7回)の#2では、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど4000店舗のデータを基に、「Withコロナ」時代の負け組商品、勝ち組商品をランキング形式でお届けする。

ドラッグストア好調の波に乗れない
化粧品強化のマツキヨ、ココカラ

「開店時のマスク販売を中止します」――。

 新型コロナウイルスの感染拡大により各業界が軒並みダメージを受ける中、数少ない“勝ち組”の一つがドラッグストア業界だ。マスクや消毒用品を求める顧客が開店前から列を成し、マスクの販売方法を変更する張り紙なども話題になった。コロナ対策グッズというニーズが降って湧いたことで、「Withコロナ」時代の地位を高めている。

 ところがドラッグストア業界でも、この“コロナ特需”に乗り切れない企業がある。2021年10月に経営統合を予定しているマツモトキヨシホールディングス(HD)とココカラファインの両社だ。

 3月の既存店売上高の前年同月比が100%を超えるドラッグストアが続出する中で、ココカラは93.1%と低迷。マツキヨに至っては89.4%と10%以上も落ちたのだ。