雇用者数は増加に
転じたものの物足りない勢い
2021年1月の米国雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+4.9万人と、2ヵ月ぶりの増加に転じた。ただし、増加に転じたとはいえ、5万人弱と非常に小幅であることに加え、2020年11月、12月がそれぞれ下方修正(合わせて▲15万人超)された。
水準でも、コロナ前(2020年2月)を基準にすると、1月は93.5%に留まる。コロナショックを受け、2020年4月は85%の水準まで落ち込み、その後は回復が続いたが、2020年10月以降は同水準で停滞している(図表1参照)
業種別に確認すると、製造業と建設業が小幅ながら9カ月ぶりのマイナスに転じた。ただし、どちらの業種も後述するサービス業に比べてこれまでの改善が顕著であり、雇用水準はそれなりに高いこと、住宅や財の需要は引き続き底堅いことを踏まえると、単月の減少をもって悲観する必要はないだろう。
他方、民間サービス部門は昨年12月に大幅減となった後、2021年1月にはプラスに復したものの、前月差+1万人と非常に小幅な伸びに留まった。