DX(デジタルトランスフォーメーション)、脱炭素、米中対立……。コロナ禍を経て世界的トレンドが急加速する中、日本の各産業も大転換の途上にある。そこでビジネスパーソンや投資家が気になるのは今後どうなるかだ。特集『業績 再編 給与 5年後の業界地図』では、6月28日(月)から全16回の連載で、主要11業種の先行きを大展望。国内外の業界内序列や格差、再編シナリオを読み解くとともに、アナリストの定量的分析に基づく「数字で知る未来図」、成長性の高い注目企業の経営者インタビューを併せてお届けする。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮、竹田幸平)
#1 6月28日(月)配信
半導体製造装置業界は5年後も安泰、米中対立激化が「むしろ商機」の理由
直近5年、業績、株価共に最も強かったのが半導体製造装置セクターだ。最大手の東京エレクトロンは今期も22%増収、38%営業増益を見込む。「一寸先は闇」の変化が激しい業界だけに目が離せないが、米中対立激化による「半導体の地産地消」の動きも、実は半導体製造装置メーカーにとっては追い風となる。
#2 6月28日(月)配信
三菱地所vs三井不動産の頂上決戦にオープンハウスの下剋上、「5年後の勝者」はここ!
アベノミクス以降は不動産マーケットが強く、中古ビルの転売で荒稼ぎしたヒューリックや、都心周辺で狭小一戸建てを売りまくったオープンハウスなどリスクを取った企業が業績を大きく伸ばした。都心オフィスの空室率上昇や、在宅勤務の増加などコロナ禍でライフスタイルは大きく変化している。不動産・住宅分野のアナリストランキング1位の田澤淳一氏(SMBC日興証券シニアアナリスト)が今後5年間の見通しを分析する。
#3 6月29日(火)配信
ローム、大真空、日本電波工業に四半世紀ぶりの大波!「5年後も儲かる」電子部品8社
グローバルに高いシェアを持つ企業が多く、今や日本有数の優良セクターへと成長した電子部品業界。足元ではEV(電気自動車)や「5G(第5世代移動通信システム)」など向けの需要も拡大中だ。ここでは5年先も「構造的にもうかる」未来が描けそうな電子部品、さらに各社の業績の未来図を大解剖。四半世紀ぶりの大波が到来中の知られざる有望上場企業についても解説する。
#4 6月29日(火)配信
脱炭素&DXで5年後に伸びる業界・企業の条件、トップストラテジストの分析を開陳
コロナ禍を経て「脱炭素」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が世界的な二大トレンドとなる中、今後どのような業種がその恩恵を受け、伸びる企業の条件とは何なのかを分析。さらに、トップストラテジストらからは日経平均株価が最高値を更新した先、5年後には5万円の高値をうかがうとの予測も飛び出したが、その根拠とは――。
#5 6月30日(水)配信
任天堂、ソニーの牙城にGAFA参戦!ゲーム業界の5年後を決する「9つのキーワード」
最新テクノロジーが集結するゲーム業界は、GAFA(グーグル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アップル)がこぞって参戦するなど競争環境が激変中だ。足元で日本勢は軒並み好業績をたたき出し、グローバルに存在感を見せつけているが、実はゲーム市場の世界的な収益モデル転換の大波には乗り遅れており、その立場は危うい。そこで今後の大変化を見通す上で不可欠なゲーム界の「九つのキーワード」を解説するとともに、国内外の主要プレーヤーの業績予想を明らかにする。
#6 6月30日(水)配信
ユニクロ、ニトリ、ゼンショー…小売り&外食5年後の生死はこの「3大テーマ」で決まる!
「UNIQLO」が日本発の世界ブランドに成長。中長期テーマである「海外進出」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「ESG(環境、社会、企業統治)」を踏まえつつ、グローバル展開を狙う主力企業の戦略や出店余地を検証。今後5年、10年を勝ち抜くには、サスティナビリティの重視など消費者意識の変化への対応も重要になる。
#7 7月1日(木)配信
NTTデータ・野村総研…DX勝者は一握りで「御用聞きベンダー」は淘汰へ、IT業界の5年後
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の大きな追い風を受けているITサービス業界。だが、実はこの恩恵を本当に享受しているといえるのは一握りの企業であり、先を見据えれば「御用聞き」ITベンダーがもはや不要となる大淘汰時代の入り口に立つ。主要各社の収益モデルが強みに応じて大きく五つに分かれそうな未来像、その勝ち組・負け組を分析する。
#8 7月1日(木)配信
中外製薬社長が語る「画期的新薬連発」の裏側、世界首位ロシュと組んだメリットとは
直近10年で営業利益を5倍近くに伸ばして、武田薬品工業を抜き医薬セクターの時価総額で国内首位に躍り出た中外製薬。世界首位のスイス・ロシュとの提携メリットを発揮して創薬研究に集中、「画期的な新薬」を連発している。奥田修代表取締役社長に中期戦略や再編を含めた業界の見通しを聞いた。
#9 7月2日(金)配信
リコーの再成長に期待大な理由、FA・計測器・時計・事務機の5年後を総予測
FA(ファクトリーオートメーション)・計測器・時計・事務機の四つのサブセクター(副業種)から成る精密機器業界について、「最高益」更新の可否という観点で各社の未来図を定量的に分析。するとFA・計測器の好調が続きそうな一方、経営環境の厳しい事務機の中では、このまま業態転換が奏功すれば再成長が見込めそうな有名企業の存在が浮かび上がる。
#10 7月2日(金)配信
オリンパスとテルモが一歩リードする理由、優良企業の多い医療機器業界5年後の未来
優良日本企業が多く、増益基調の銘柄が多い医療機器業界。低侵襲の医療機器は需要が多く、参入障壁も高いため、今後も安定成長が期待できる。特に、オリンパスとテルモは世界で飛躍が期待でき、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)ではエムスリーの動向にも注目が集まるが、その理由とは何かを詳述する。
#11 7月3日(土)配信
トヨタ帝国は不滅?自動車6社の5年後業績と「CASE」の未来を気鋭アナリストが大展望
自動車業界の気鋭アナリストとして知られるナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表が、自動車大手6社の業績を定量的に示すとともに市場動向を分析。さらにこの先、自動車業界で「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)でいつ大転換が起きるのか、戦略の分岐が進む国内勢大手3グループの行方などを大展望する。
#12 7月3日(土)配信
中外製薬・第一三共の「創薬力」路線に武田薬品も追随、医薬品業界の5年後勢力図
販売力から創薬力へ――。今や医薬セクターは薬価の抑制圧力や製品寿命の短縮化で、「画期的な新薬の開発力」で業績に大きく差がつく時代に突入した。スイス・ロシュとの提携で時価総額首位に躍り出た中外製薬、複数の新薬が発売される第一三共、さらに創薬重視にかじを切った元王者の武田薬品工業など主要プレーヤーの気になる「次の一手」を深掘りする。
#13 7月4日(日)配信
ソニーはアニメで進化、パナソニックは「解体」一直線…5年後の電機業界は二極化加速
この先5年でさらに業界内格差が拡大しそうな日本の民生エレクトロニクス業界。完全復活を遂げたソニーグループについて、市場では柱となるコンテンツビジネスの成長加速を占う上で「アニメ」に注目するとの声がある。一方、かつての売上高10兆円目標を掲げたパナソニックは新たに柱とする4事業間にシナジーが見いだせず、「集約から解体」へまっしぐら。そんな主要各社の未来像について、定量的な業績予想や事業ポートフォリオの変遷と共に分析する。
#14 7月5日(月)配信
オープンハウス常務が明かす「1兆円は通過点、三井不超えで業界トップ」の壮大な野望
「行こうぜ1兆!2023」――9期連続最高益を見込み、中期経営計画で掲げる「売上高1兆円」の達成が見えてきたオープンハウス。コロナ禍でも一戸建て販売が好調で会社計画を上方修正するなど、その勢いに陰りは見えない。圧倒的成長の秘訣や、今後の事業戦略や課題について同社の若旅孝太郎取締役常務執行役員を直撃した。
#15 7月6日(火)配信
電子部品の王者・村田製作所社長が語る「米中対立最悪シナリオ」、激変5G戦略の未来図
積層セラミックコンデンサー(MLCC)が高い世界シェアを誇り、スマートフォン向け電子部品の好調などで2期連続の最高益を見込む村田製作所。今年1月に上場来高値を付けるなど市場の評価も高い。昨年からそんな同社で初めて創業家外出身のトップとなった中島規巨社長が、米中対立の影響が直撃した5G(第5世代移動通信システム)を巡る新戦略、5年後に重視する財務指標、事業ポートフォリオ再編や電子部品業界の未来図まで余すことなく語る。
#16 7月7日(水)配信
レーザーテック社長が激白!「赤字転落から大逆転」で時価総額2兆円に飛躍できた舞台裏
10年で営業利益を20倍にするなどすさまじい成長を続ける半導体検査装置のレーザーテック。今後も成長余地は大きく、市場予想の5年後の利益は昨年実績の6倍以上を見込んでいる。半導体の微細化が進むほど同社には追い風といわれているが、死角はないのか。岡林理代表取締役社長に今後の事業戦略を聞いた。
Key Visual by Noriyo Shinoda