2022年4月4日、東京証券取引所の1部、2部、マザーズ、ジャスダックから成る市場区分が廃止され、新たにプライム、スタンダード、グロースの3市場に再編される。上場企業はこの9月から、移行先の新市場を選ぶことになるが、最上位市場となるプライムの基準に満たない東証1部企業は7月時点で664社存在する。プライムか、スタンダードか、あるいは上場廃止か――。究極の選択を迫られる企業、そこに商機を見いだす金融機関、そして再編を仕掛ける東証。8月30日(月)から9月10日(金)までの全25回特集『東証再編 664社に迫る大淘汰』で、各社各様の思惑が交錯する大騒動の最前線に迫る。
#1 8月30日(月)配信
三菱重工が東証1部上場企業の完全子会社化を検討、東証再編で始まる合従連衡
三菱重工業が、東証1部に上場する子会社について上場廃止の検討を進めている。この子会社は株式流動性が低く、東証の市場再編で新設される最上位のプライム市場はおろか、スタンダード市場への上場維持も危うい。東証の市場再編をトリガーに、あらゆる業界で企業同士の合従連衡が動き始めた。
#2 8月30日(月)配信
東証プライム市場「転落間際」の300社リスト、流通時価総額100億円で門前払い
最上位のプライム市場に移行したい上場企業の多くを悩ませているのが、市場価値をじかに測る物差しである「流通株式時価総額100億円」という基準だ。東証1部上場企業約2100社のうち、独自試算であぶり出したプライム転落間際の企業300社を公開する。
#3 8月30日(月)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【電機・機械26社】8位はパナの「因縁企業」
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、老舗が多い電気機器と機械では、26社がプライム落ちの危機に直面していた。
#4 8月31日(火)配信
東証が市場再編で上場企業「選別」に大義はあるか?3700社を巻き込む大騒動の全貌
上場企業に株式の流動性向上など変革を迫る東証の市場再編。実は仕掛ける側の東証自身も、変革を急がねばならない事情がある。再編の先に東証は何を見据えているのか。その全貌を明らかにする。
#5 8月31日(火)配信
東証プライム市場「逆転合格」候補はどこ?基準未達277社の投資余力で判定
プライム市場への移行基準が未達ながらも、成長投資のための余力が十分にあり「次の一手」を打てる企業はどこなのか――。それを推し量るため、手元の現預金が潤沢なキャッシュリッチ企業を調査した。
#6 8月31日(火)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【情報・通信41社】6位は女性向け恋愛アプリのパイオニア
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、新興勢も多い情報・通信業では、41社がプライム落ちの危機に直面していた。
#7 9月1日(水)配信
近鉄百貨店“因縁”の親子上場事情、東証再編で始まる「自立協議」の白熱攻防戦
東証の市場再編で注目されるのが「親子上場」の解消だ。少数株主に不利益を与えかねない親子上場はかねて問題視されていたが、株式の流動性向上を求める今回の再編を機に、解消に向けた動きが一段進むとみられている。“親子一体経営”を強化するか否か――。子会社の「自立」を巡る親と子の物語を追った。
#8 9月1日(水)配信
下位市場から東証プライムへ昇格期待大の企業ランキング!2位日本マクドナルド、1位は?
プライム市場の新規上場基準を基に、昇格期待度が高い企業を独自試算した。浮かび上がった69社のうち、実に18社が時価総額1000億円を超える巨大企業だった。
#9 9月1日(水)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【卸売28社】1位は五輪で話題沸騰の「あの会社」
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、飲食店不振の影響が大きい卸売業では、28社がプライム落ちの危機に直面していた。
#10 9月2日(木)配信
東証1部「売買不人気」277社リスト、投資家スルーでプライム市場脱落の危機
プライム市場への移行を目指す中堅・中小企業を悩ますのが、市場での売買代金という基準だ。投資家からの注目度が低く、基準を満たせない東証1部企業277社をリストアップした。
#11 9月2日(木)配信
奈良&島根のプライム上場企業は1社だけ!?地方名門「絶対に負けられない」戦い
地方に拠点を置く東証1部上場企業は、その地域の消費や雇用を支える地方経済の要だ。だが、そんな地方の“名士”たる企業にも、容赦なくプライム落ちの危機が迫る。各地方で繰り広げられている、絶対に落ちることができない戦いを追った。
#12 9月3日(金)配信
野村證券・大和証券vsメガバンク、プライム市場陥落企業「救済ビジネス」争奪戦勃発
プライム市場への移行基準に引っ掛かった企業が、資本政策を相談する相手は金融機関だ。株にまつわる支援策は野村證券や大和証券など大手証券会社の“専売特許”だが、メガバンクなど大手銀行グループは、銀行・信託銀行・証券会社の合わせ技で牙城に切り込む。
#13 9月3日(金)配信
東証プライム市場陥落企業を襲う「TOPIX除外」の屈辱、“最後の審判”は23年10月
日本を代表する株価インデックスであるTOPIX(東証株価指数)の構成銘柄は今、東証1部上場の全銘柄が対象だ。この構成銘柄の見直しが始まる。タイムリミットである2023年10月までに流通株式時価総額100億円に達しない銘柄は、TOPIXから完全除外されることになる。
#14 9月3日(金)配信
ゆうちょ銀も犠牲に!親会社が株を持ち過ぎで東証プライム市場に入れない33社リスト
時価総額は数千億円あったとしても、プライム市場の基準を満たさない企業がある。親会社が株を大量に保有しているために市場で流通する株式数が少ない、ゆうちょ銀行や近鉄百貨店といった企業だ。
#15 9月4日(土)配信
横浜銀の頭取が、取引先企業オーナーに「創業家保有株売却」を直談判する理由
プライム落ちの危機にひんする上場企業の中には、創業家が株式を大量保有し、市場での流動性が高まらないことをネックとしているところも多い。そんな中、横浜銀行は企業の経営陣に代わり、頭取自らがオーナーに株式放出を直談判する「スーパートップセールス」を始めている。神奈川、東京という肥沃な地盤を武器に、東証の市場再編をチャンスとして企業に食い込む横浜銀の動きを追う。
#16 9月4日(土)配信
東証「東京プロマーケット」が今さら脚光の理由、今年の新規上場は過去最多の予想
東証の市場再編を受けて、プロ投資家向けの「東京プロマーケット」に熱い視線が注がれている。業界内では、新規上場企業数は今年、過去最大になると予想されている。これまで見向きもされなかった市場がなぜ注目されるのか。
#17 9月4日(土)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【小売り36社】中堅コンビニが7位低迷
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、コロナ禍で外出減のあおりを受けた小売業では、36社がプライム落ちの危機に直面していた。
#18 9月5日(日)配信
東証トップが衝撃告白、市場再編後さらに「新基準を設けるかも」発言の真意
東京証券取引所の山道裕己代表取締役社長がダイヤモンド編集部のインタビューに応じた。山道社長は、今回の市場再編後について「企業価値をより向上してもらえるような基準を設けるかもしれない」と述べ、上場基準のさらなる厳格化の可能性を明かした。
#19 9月5日(日)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【サービス業45社】1位は岐阜・愛知の地域密着メディア
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、コロナの影響が著しいサービス業では、45社がプライム落ちの危機に直面していた。
#20 9月6日(月)配信
EY・デロイトら会計コンサルに商機!東証市場再編で「ESGビジネス」に妙味
プライム上場企業には高度なコーポレートガバナンス(企業統治)の対応が求められ、特に、新たに追加された「気候変動リスク」の開示が企業を悩ませている。ここを商機と捉えたのが、監査法人とコンサルティング会社を併せ持つ会計ビッグ4だ。
#21 9月6日(月)配信
倒産危険度が高く東証プライム市場からも脱落危機!「二重の窮地」67社実名リスト
流通株式時価総額が低く、プライム市場の基準に満たない企業の「倒産危険度(Zスコア)」を計算すると、“危険水域”に到達している企業が67社存在した。プライム陥落と経営危機という「二重の窮地」にひんする企業を浮き上がらせる。
#22 9月8日(水)配信
時価総額「倍増計画」で東証プライム市場入りを本気で狙う中小企業の秘策とは?
来年4月に発足するプライム市場の基準に満たしていない東証1部上場企業は600社を超える。その大半が流通株式時価総額100億円に達していない中小企業だ。数十億円規模の時価総額しかない企業は、一体どのようにして高過ぎる壁を越えようとしているのか。
#23 9月8日(水)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【繊維・化学26社】9位は「NEWYORKER」販売会社
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、繊維製品・化学では、26社がプライム落ちの危機に直面していた。
#24 9月10日(金)配信
東証プライム落ち上等!「スタンダード市場で十分」な企業の誰にも言えない本音
東証1部上場企業が必ずプライム市場を目指すとは限らない。株価が急落を懸念して口が裂けても言わないが、自社の競争力とアイデンティティーを保つために、市場再編後はスタンダード市場で十分だと考える企業は多い。東証再編を冷ややかに見る企業の本音に迫った。
#25 9月10日(金)配信
東証プライム脱落危機!流通時価総額が低い企業ランキング【不動産13社】4位はCMで一世風靡の「あの会社」
東証1部からプライム市場に移行するための条件として、「流通株式時価総額100億円」という基準が設定された。業種ごとの流通株式時価総額ランキングを作成すると、コロナ禍で需給に変化が生じた不動産業では、13社がプライム落ちの危機に直面していた。
Key Visual by Noriyo Shinoda