IPO(新規公開株式)への投資で億り人になった投資家がいる。まさかIPO購入をただ申し込んで当選を祈るだけで今の資産を築いたわけではない。特集『資産1億円 本気で目指すFIRE』(全17回)の#9では、億り人がIPO投資の攻略法を伝授する。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
IPO株の初値売りは
低リスク高リターン
低リスクで大きな利益を手に入れやすい投資方法があれば、多くの人が飛びつくだろう。株式投資の世界では、IPO(新規公開株式)株を買って、上場後に初値で売却することで大きな利益を得るという「IPO投資」がまさにそれ。新規上場する株が投資家に販売される公開価格よりも、上場初日に初めて付く価格の方が高くなる傾向にあるからだ。
IPO株の中には、上場後に人気を落として株価が低迷するものもある。そうした株を割安な価格で買い、再び価格が上がったところで売却する「IPOセカンダリー投資」の手法もあるが、今回は初値売りの攻略法に焦点を当てる。
IPO株を買うには、証券会社に申し込んで抽選に参加するのが一般的だ。インターネット証券会社はもちろん、対面取引を主力とする大手証券会社も個人向けにIPOの抽選を行っている。しかし、こうした抽選にただ申し込むだけでは当選確率はなかなか上がらない。
IPOなどの株式投資を中心に2億円稼いだベテラン投資家のJACK氏(ハンドルネーム)は、IPO株を獲得するべくさまざまな技を駆使している。
通常は当選確率1割以下といわれる中、JACK氏の“打率”はおよそ2割と高い。