南アフリカで確認された新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」に、世界の株式市場が揺れている。感染は瞬く間に世界中に拡大し、感謝祭明けの11月26日、米国のダウ工業株30種平均は一時1000ドルを超える下落。その後、日経平均株価も2万8000円を割り込むなど、経済再開への期待感は吹き飛んだ格好だ。
オミクロン株の実態が未だよく判っていないことも、不安心理を増幅させる一因だ。モデルナ社のCEOが既存ワクチンの効果が低いと述べる一方、ファイザー社の幹部はワクチンには一定の有効性があるとの見方を示すなど、情報は錯綜している。
そうした中でも、オミクロン急落を買いの好機と見る市場参加者は存在する。果たして、オミクロン急落を買うのは投資か、それともギャンブルか。どちらもリスクを取ってリターンを狙うことに変わりないが、筆者からすれば両者には大きな違いがある。以下では、投資とギャンブルを分ける思考法について考察したい。