大阪IRの「結びの庭」イメージパース。総延べ床面積は約77万平方メートルで、ホテルや会議施設、カジノなどのほか噴水や広場から構成される大阪IRの「結びの庭」イメージパース。総延べ床面積は約77万平方メートルで、ホテルや会議施設、カジノなどのほか噴水や広場から構成される 提供:大阪府・大阪市

巨大プロジェクトである大阪IR(統合型リゾート)の事業会社について、大成建設が出資参加する。出資企業の大半を関西系が占める中、なぜ在京の大成が食い込めたのか。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

ゼネコン関西2強の大林組と竹中工務店に
加えて「東」の大成建設が食い込む

 大阪IR(統合型リゾート)計画の長期構想案が昨年末に公開された。この構想案の下、大阪府と大阪市、設置運営事業者となる米MGMリゾーツ・インターナショナルなどは今年4月までに政府に対し、大阪がIR施設の区域整備計画で認定されるよう、申請を行う。

 事業体制については世界最大手のIR事業者であるMGMとオリックスが中心となり、IR事業者として大阪IR株式会社(仮称)を設立する。この事業会社に20社が出資し、その大半は関西エリアを地盤とする企業だ。

 ゼネコンでは、関西系で2強の大林組と竹中工務店。当然のごとくこの2社が出資企業になっているが、メンツはそれだけではなかった。在京の大成建設も出資企業として名を連ねていたのである。なぜ大成が関西企業中心の計画に食い込めたのだろうか。