「入社後ギャップ」を防ぐために
社員のホンネを知っておこう
新型コロナ禍もようやく収束かと思いきや、再び始まったオミクロン株の大流行。しかし、2020年から始まったコロナ禍により働き方改革が進んだ企業の現場では、大きな混乱は見られず、春先から本格化する新卒採用への意欲は衰えていない。
一方、学生側もリモート面接をはじめとする「新しい就活様式」にほぼ順応している。2023年卒の学生とその親たちは就活解禁を前に、着々と企業分析を進めていることだろう。
そんな就活生にとって、企業分析の参考になりそうなのが、先日発表された『社員が選ぶ「働きがいのある企業ランキング2022」』である。これは、就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社が、同サイトに投稿された「社員・元社員による、働く環境に関する評価点」を集計し、社員の「働きがい」をランキング化したものだ。今年で9回目の調査となる。
「せっかく就活を頑張ったのに入社したらイメージが違った」という入社後ギャップを感じる新入社員は、毎年後を絶たない。そのリスクを就活段階で未然に防ぐために役立つのが、企業で働く社員のクチコミなのである。今、世間で「働きがいがある」と社員に思われているのはどんな企業なのか。ベスト50の企業の顔ぶれを見ていこう。
トップ3に輝いたのは、1位グーグル、2位中外製薬、3位リクルートだった。グーグルは3年ぶりの1位。中外製薬は初のトップ3入りとなり、昨年の9位からさらに順位を上げた。
トップ10社のうち6社を占める外資系企業では、セールスフォース・ドットコム(現セールスフォース・ジャパン)(4位)、プルデンシャル生命保険(5位)、P&Gジャパン(7位)、日本マイクロソフト(9位)などが、「働きがいのある会社」上位の常連企業となっている。
一方、日本企業では、リクルート(3位)、サントリーホールディングス(19位)、野村総合研究所(13位)などのIT大手、そして三井物産(12位)や伊藤忠商事(16位)などの総合商社が上位の常連企業。ソニーグループ(8位)も、昨年の5位に続き健闘している。