ウクライナ侵攻で地政学リスク高まるも
企業行動を変えるのは米利上げとインフレ
2022年に入って金融市場の動揺が続いている。震源は米国における急速な物価上昇と、後手に回った米連邦準備制度理事会(FRB)の金利正常化である。
ロシアのウクライナ侵攻で地政学リスクも高まっているが、企業行動に変化をもたらす最大の要因は米国発の物価と金利の上昇だろう。
FRBによる金利正常化は、リーマンショック後の2010年代に経験済みである。しかし、当時と異なるのは、エネルギー価格といったコモディティー価格をはじめ、人件費や住宅価格などあらゆる分野で急速な物価上昇が起こっている点だ。