――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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米ネットフリックスはかつて、あまりに時代を先取りしているとの理由から株式が激しく売り込まれたことがあった。今回は逆に時代に遅れていることで、やはり市場から冷たい仕打ちを受けている。
20日の米国株式市場で、ネットフリックスの株価は35%急落した。約10年ぶりに有料会員が減少に転じるなど、失望を誘う1-3月期決算が嫌気された。ファクトセットによると、これは1日の下落率としては約18年ぶりの大きさだ。ネットフリックスは株価が高値をつけていた昨年11月半ばから時価総額の約67%を失った計算になる。実は2011年にも同じような暴落の憂き目に遭っている。DVD郵送サービスを「クイックスター」との名称でストリーミングサービスと分離させると発表した年だ。時価総額の約78%が吹き飛び、評判の悪いこの計画は同年内に撤回を余儀なくされた。