吉野家、すき家、松屋…牛丼界の「コロナ勝ち組」はすき家といえるワケPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度の牛丼チェーン編だ。

牛丼界の「コロナ勝ち組」はすき家といえるワケ

 牛丼チェーンの主要3社が発表した1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯吉野家(吉野家ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 1月度:前年同月比104.0%(4.0%増)
 2月度:同106.1%(6.1%増)
 3月度:同111.9%(11.9%増)

◯すき家(ゼンショーホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 1月度:前年同月比110.9%(10.9%増)
 2月度:同111.4%(11.4%増)
 3月度:同111.4%(11.4%増)

◯松屋(松屋フーズホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 1月度:前年同月比100.2%(0.2%増)
 2月度:同96.8%(3.2%減)
 3月度:同101.8%(1.8%増)

 22年3月において、吉野家、すき家、松屋の3社全てが前年実績を超えた。中でも一番好調なのは吉野家だった。ただ、この数字を見て「吉野家が好調」と捉えるのは早計だ。

「生娘をシャブ漬け」騒動によって不名誉なかたちで話題の吉野家だが、実は業績においても数値の見かけ以上に苦戦している。