銀行危険度ランキング2022#1Photo:Gearstd/gettyimages

新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年3月期と22年3月期を比較した今回の銀行危険度ランキング。総合ランキングで、ワースト1位と2位になったのは、意外にも同一県内の地方銀行だった。特集『銀行危険度ランキング2022』(全6回)の#1では、5項目の総合得点に基づく総合ランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

コロナでも変わらぬ日本の構造問題と地銀
経営統合・再編の動きも一部にはあるが

 新型コロナウイルスの感染拡大から2年が過ぎ、世界の経済状況は大きく変わった。

 一方で、人口減少など日本の地域経済の構造的な課題は依然として解決の道筋すら見いだせない。

 全国各地を拠点とする金融機関にとって、今まで通りの経営では、地域経済も、そして自らも生き残っていくことは困難だといわれ続けてきたが、抜本的な変革に至ったケースは少ない。

 そこでダイヤモンド編集部は、2019年6月28日に当サイトに掲載した「金融庁の標的は?全国111銀行危険度ランキング」と同じ5指標を用いたランキングを作成した。

 前回のランキングは、コロナ禍が発生する前の19年3月期決算を基に作成したのに対し、今回は22年3月期と最新の決算を用いて作成。各行の最新の経営危険度が分かる上に、順位や各指標の推移を比較できる。

 指標によって順位が大きく入れ替わっているケースもあり、その序列の変化が興味深い。また銀行数は、前回は111行だったが、今回は経営統合などにより106行に減少。統合の効果は、ランキングにどのように表れているのだろうか。