コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度のファストフード編だ。
マクドナルドは無敵状態!
減収のKFCよりも「負け組」なのは?
ファストフードの主要4社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯マクドナルド(日本マクドナルド)の既存店売上高
4月度:前年同月比111.3%(11.3%増)
5月度:同105.1%(5.1%増)
6月度:同110.2%(10.2%増)
◯ケンタッキー(日本KFCホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比103.6%(3.6%増)
5月度:同84.2%(15.8%減)
6月度:同94.6%(5.4%減)
◯モスバーガー(モスフードサービス)の既存店売上高
4月度:前年同月比107.4%(7.4%増)
5月度:同94.0%(6.0%減)
6月度:同101.8%(1.8%増)
◯丸亀製麺(トリドールホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比105.6%(5.6%増)
5月度:同114.5%(14.5%増)
6月度:同107.5%(7.5%増)
マクドナルドやモスバーガー、丸亀製麺は、3カ月連続で前年同月比増収となっている。マクドナルドに至っては、22年6月まで24カ月連続の増収という大記録を達成した。
一方、ケンタッキーだけが、5〜6月度で減少に転じている。しかし、これを見て「ケンタッキーが不調だ!」と決めつけるのはやや早計だ。
実は、この4社の中には、ケンタッキーよりも深刻な「負け組」が隠れている。どの企業だろうか?