ケンタッキーPhoto:Diamond

コロナ禍の収束を待たずに、今度は資源・資材の高騰や円安急進が企業を揺さぶっている。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の業績において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度のファストフード編だ。

ケンタッキーが「5カ月連続減収」でも
独り負けとはいえないワケ

 ファストフードの主要4社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯マクドナルド(日本マクドナルド)の既存店売上高
 7月度:前年同月比108.1%(8.1%増)
 8月度:同103.3%(3.3%増)
 9月度:同104.9%(4.9%増)

◯ケンタッキー(日本KFCホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 7月度:前年同月比97.3%(2.7%減)
 8月度:同94.3%(5.7%減)
 9月度:同94.9%(5.1%減)

◯モスバーガー(モスフードサービス)の既存店売上高
 7月度:前年同月比111.5%(11.5%増)
 8月度:同105.8%(5.8%増)
 9月度:同102.5%(2.5%増)

◯丸亀製麺(トリドールホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 7月度:前年同月比102.1%(2.1%増)
 8月度:同118.6%(18.6%増)
 9月度:同110.2%(10.2%増)

 マクドナルドやモスバーガー、丸亀製麺は、3カ月連続で前年同月比増収となっている。マクドナルドに至っては、22年9月まで27カ月連続の増収という大記録を達成した。

 一方、ケンタッキーだけが、7〜9月度の全てで前年割れに甘んじている。一見すると「ケンタッキーは独り負けの絶不調」だという印象を持つかもしれないが、それは間違いといえる。

 その理由を紹介しよう。