株式投資の醍醐味の一つに、将来性抜群の小型成長株の発掘がある。特集『最新決算反映! 円安、インフレ、金利上昇に負けない 強い株ランキング』(全6回)の#5では、最新決算を踏まえて、直近3期の年平均売上高成長率や、直近四半期の売上高成長率などから、外部要因に関係なく成長が狙える将来の10倍株候補をリスト化。昨年後半から株価が調整していた企業が多いが、米国のインフレが一服した場合、再びこれらのグロース株が脚光を浴びる可能性が高い。この好機を見逃さないようにしよう。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
米国の金利上昇一服で
グロース株が逆襲に転じる!?
「グロース株の逆襲が始まる」――米国の10年国債利回りの低下を受けて、2021年後半から調整が続いていたグロース株に底打ちの兆しが見えてきた。
智剣・Oskarグループの大川智宏主席ストラテジストはこう指摘する。
「11月以降、22年初から上昇していた企業が売られて、売られていた企業が買われる相場になっています。買われているのは内需のグロース株です。この傾向は今後1年、少なくとも半年は続くと考えています」
22年の1月は米国10年債の金利が本格的に上昇を始めた時期。11月以降、金利上昇のピークアウトが見えてきたことで、再びグロース株が脚光を浴びているのだ。
また、来年以降の日本株については専門家によって強弱が分かれるものの、二つの不安要素がある。一つは米国を含め海外の景気が失速する可能性があること。もう一つは米国金利のピークアウトにより、為替が円高に回帰することだ。
「米国の景気が後退して為替が円高になるならば、外国人投資家中心の外需の大型株は厳しくなるでしょう。その意味でも内需のグロース株が優位になりやすい」(大川氏)
そこで本特集#5では、複数のスクリーニング条件をクリアした、「3年平均の売上高伸び率」が高い企業をセレクト。次ページで超成長期待の80銘柄を発表する。
ランキングの上位には時代を捉えたビジネスを展開している企業も目立つ。
投資資金が大きい機関投資家は小型成長株への投資が難しいため、小型成長株の発掘は個人投資家の特権でもある。業績が右肩上がりの成長株を長期保有して、テンバガー(Ten Bagger=10倍株)を狙ってみてはどうだろうか。