ユニクロPhoto:Diamond

行動制限が解除され、入国制限も大きく緩和されるなど、人々の生活は少しずつ「コロナ前」に戻りつつある。だが、一難去ってまた一難。ビジネスの世界では、円安や資材高が多くの企業を混乱のうずに巻き込んでいる。その状況下で、好決算を記録した企業とそうでない企業の差は何だったのか。上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はファーストリテイリング、しまむら、ニトリホールディングス、ワークマンの「専門店(アパレル/家具)」業界4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

専門店(アパレル/家具)業界4社
ユニクロだけ20%超の大増収

企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の専門店(アパレル/家具)業界4社。対象期間は2022年5~9月の直近四半期(ファーストリテイリングとしまむら、ニトリホールディングスは22年6〜8月期、ワークマンは22年7〜9月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・ファーストリテイリング
 増収率:23.2%(四半期の売上収益5360億円)
・ワークマン
 増収率:4.3%(四半期の営業総収入269億円)
・しまむら
 増収率:7.0%(四半期の売上高1520億円)
・ニトリホールディングス
 増収率:3.7%(四半期の売上高2064億円)

 いずれも前年同期比で増収となった専門店(アパレル/家具)の4社。特にファーストリテイリングは20%を超える増収率だった。一方、しまむら、ニトリホールディングス、ワークマンの増収率は10%未満で、ファーストリテイリングと差が開いた。この差の理由は何か。

 次ページでは、データを踏まえて詳しく解説する。