ハンドリングは、フロントに大きく重いエンジンを搭載しているとは信じられないほど上手に調教している。軽快で前後バランスが整った一体感の高い動き、良好なトラクションによって、ハイレベルな走りが楽しめた。まさにアンバランスをバランスさせた味付けといえるだろう。乗り心地は、わずかに引き締められているが、路面状況によっては標準車以上に快適に感じたほどである。

通常モデルも用意
詳細を要チェック

 気になる点もあった。ひとつはセンター付近が曖昧かつタイヤの情報が伝わりにくいステアリングフィール。そしてブレーキコントロール性とタッチの悪さだ。ISの設計年次の古さが原因なのだが、ここが改善されると総合的にもっといいクルマになる。頑張ってほしい。

 IS500Fスポーツパフォーマンスは公道だけの試乗だったが、サーキットでも十分に楽しそうである。だが目指したのは純スポーツではない。あくまでも日常(=ストリート)での気持ちよさ/心地よさを重視している。だからこそIS Fではなく、Fスポーツパフォーマンスを名乗っているのだ。

 限定500台のファーストエディションの申し込みは終了しているが、通常モデルも用意されているのでご安心を。今年の冬ごろに販売の詳細が発表される。要チェックである。

(CAR and DRIVER編集部 報告/山本シンヤ 写真/LEXUS)

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