「植田日銀」でも主たる手法に
時間軸政策などの金融政策
黒田東彦総裁の下での最後の日本銀行の政策決定会合が終わり、4月からは植田和男新総裁の下での金融政策が始まる。
市場などの最大の関心事は、日銀が金融政策の正常化にいつ頃、どのように踏み出すかだが、フォワードガイダンスによって、政策金利や国債買い入れなどを一定の条件が満たされるまで続ける、いわば「ストック」を重視する金融政策は、正常化が進んだとしても、植田日銀の任期(5年間)を通じて主たる手法になると考えられる。
このやり方は、日銀だけでなく主要国の中央銀行も金融緩和の強化に向けて同じく採用したが、今や金融引き締めの局面でも採用され始めている。
だがこの政策がうまく機能するには、重視されるべきいくつかの課題がある。