日経平均がバブル後最高値を更新した。だが、「将来のお金の問題が不安だ」「投資が大切だと漠然とわかっているが、なかなか行動に踏み切れない」「貯金や投資を始めてはみたものの、自分の方法が正しいかどうか確信が持てない」──そんな悩みを抱えていないだろうか? そんな人に朗報がある。
全世界400万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「ニックのように、データの真の意味を理解できるデータサイエンティストでありながら、 説得力のあるストーリーを語れる人はまずいない。絶対読むべき一冊だ」。全世界1000万部突破『Atomic Habits』著者ジェームズ・クリアーが「お金に関する価値ある知恵と実践的なアドバイスが満載」と強力ダブル推薦する注目書がついに日本上陸。
全米ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。
全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法を初公開。本稿では、本書から一部を抜粋・編集しながら、「自動的にお金が貯まり続ける“たった3語”の呪文」について見ていこう。(初出:2023年6月30日)

自動的にお金が貯まり続ける「たった3語」の呪文【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

深刻な祖父のギャンブル依存症

 私の亡き祖父は、競馬にどっぷりとハマっていた

 子どもの頃、祖父と地元ロサンゼルスの地域の夏祭りに行き、「マグニフィセント・マークス」や「ジェイル・ブレーク」といった派手な名のサラブレッドがトラックを疾走するのを眺めたものだ。

 当時はおだやかな娯楽のように見えたが、後になってそれが祖父を生涯にわたって苦しめていた賭博の一つであることを知った。

 祖父のギャンブル依存症は競馬から始まり、やがてトランプゲームに移っていった。

 ブラックジャック、バカラ、パイ・ゴウ・ポーカー―。ありとあらゆるゲームに手を出した。

 祖父は私が聞いたこともないようなゲームも知っていて、好んで賭けをした。

 一度に25ドル、50ドル、時には75ドルも賭けた。

 トランプの1ゲームの賭けに投じるには、相当な額だ。

 当時の祖父は現役を引退していて、母親(私にとっての曾祖母)と同居していた。

 食費と住居費はこの母親が払っていた。

なぜ祖父は
「無一文」で死んだのか?

 祖父は定年退職後、月に1000ドルの年金を受け取り始めた。

 7年後、これに加え月額1200ドルの社会保障を受給するようになった。

 月額2200ドルの収入があり、食費や住居費を払う必要がなかったにもかかわらず、祖父は2019年5月に無一文で死んだ。

 26年もの老後生活で得た収入は、ほぼすべて賭け事で消えた

 もし、祖父が老後の生活における毎月の収入の半分(どのみちギャンブルで消えていくはずのお金)を米国株式市場に投資していたらどうなっていただろう?

 どんな違いが生じるのか?

 祖父は、死ぬときに百万長者(投資資産が100万ドル以上ある人)になっていたはずだ。

 引退後、収入の半分をギャンブルに投じながらも、残りの半分を株に投資しただけで一財産を築けたのだ。

自動的に富が増え続ける
「たった3語」の呪文

 その場合、投資のかなりの部分は、米国株式市場における史上最悪の10年間の一つ(2000~2009年)の間に行われていたことになる。

 それでも、祖父は十分な富を築けた計算になる。

 毎月株に投資していれば、祖父はギャンブルという最悪の習慣があったにもかかわらず、大金を手に入れられたのだ。

 もちろん、重度のギャンブル依存症ではない人でも、祖父と同じ方法で投資をすれば、多額の富を築ける。

 この場合、祖父は実質的に、これから紹介する、ある重要な「投資哲学」に従っていたことになる。

 祖父が亡くなる数年前、私はふとした偶然で、あるアイデアに出会った。

 それは、たった3語から成る、あなたをお金持ちにしてくれるアイデアだ。

 JUST KEEP BUYING
 ジャスト・キープ・バイイング

(ただ買い続けなさい)――

 それは、私の人生を変えるモットーとなった。

(本稿は『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の一部を抜粋・編集したものです)