「おしゃれ度」「教育熱」「健康意識」の三つを「沿線ブランド力」の評価軸に設定。特集『JR・私鉄「全国376路線」ランキング』(全13回)の#2では、駅近のカフェや塾、ジムを数え上げて路線ごとに平均店舗数を出し、本邦初のランキングを作った。東急や西武など首都圏28路線のブランド序列を明らかにする。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
テレワーク定着、観光・空港アクセス激減
逆風下の首都圏路線、最新のブランド序列は?
首都圏の鉄道路線が大激変の波にさらされている。最大のトリガーはテレワークの普及。国土交通省によると、首都圏で在宅勤務する雇用者の割合は、新型コロナウイルスの感染拡大前の2割弱から2年で4割超まで跳ね上がった。中でも金融や情報通信といった業種は普及率が高く、テレワークの拡大後も労働生産性が落ちていないのだ。
テレワークはもはや日本の働き方の新常態といえる。首都圏の各路線にとって、通勤という巨大な人流が今後も減ったままになる可能性が高まっているのだ。
観光需要や、出張を含む空港アクセス需要に依存してきた路線も厳しい状況に置かれている。首都圏の主要路線の中では、小田急小田原線や京急本線、京成本線などに大きな打撃となった。こうした環境の変化を受けて、コロナ前から沿線の序列が激変しようとしている。
ダイヤモンド編集部は、首都圏の主要28路線について、最新の序列を探るため、各沿線のブランド力を可視化した。具体的には、「おしゃれ度」「教育熱」「健康意識」の三つを「沿線ブランド力」の評価軸に設定。駅近の人気のカフェや中学受験塾、大手スポーツジムを数え上げて路線ごとに平均店舗数を出し、本邦初のランキングを作った。
あなたが住んでいる沿線は、ブランド力で何位にランクインしているのか。京王線vs小田急線、西武線vs東武線など、並走する路線と比べどちらが上か。編集部の独自試算をぜひ確かめてみてほしい。