谷村新司さん、もんたよしのりさん、桜井敦司さん(「BUCK―TICK」のボーカル)といった有名芸能人の訃報が続いたこの頃。「早すぎる」「まだ、亡くなる年ではないだろう」「惜しい人を」など、悲しい気持ちでニュースを読んでしまう人は多いはずだ。このように、有名人の訃報を「ついタップしてしまう」のは人のさが。ところが最近、それを悪用する詐欺が増えている。なぜそんなことをするのか、デマ訃報の目的は……。(ITライター 大和 哲)
存命のはずの有名人の遺影……?
ニセの訃報を悪用した広告詐欺がSNSで流行中
10月初旬頃から、Facebookを中心に「訃報」を悪用した詐欺が流行しているようだ。この詐欺は、一見有名人が亡くなったことを知らせるニュースのような形をとっていて、見た人をギョッとさせる体裁となっている。モノクロ画像で著名人の顔がアップで写っているのが典型例。上の写真を見ていただくと分かる通り、まるでお葬式の遺影のようだ。別のパターンでは、いかにもその人が亡くなった現場のように、飛行機の事故現場や、自動車事故現場の写真が掲載されているケースもある。
それも、本当に亡くなった人ならまだしも、存命の人を亡くなったことにして引っかけようというのだからあきれる。筆者が確認したのは、宮崎駿、渡辺謙、北野武各氏だが、まだ他にもいるかもしれない。
これらは一見ニュース記事へのリンクに見えるのだが、よく見ると「広告」と書いてある。しかし、「この人、亡くなったの!?」と驚いた読者は、広告表記に気付かず、思わず写真をクリックして、その記事を読んでみようと思ってしまうかもしれない。しかし、それはやめておいたほうがいい。
この「広告」をクリックして、リンク先を見に行くとどうなるのか? 実際に試してみた。