シルクロードの新世界遺産「ザラフシャン―カラクム回廊」の圧倒的な遺跡・史跡群を巡る写真提供:地球の歩き方書籍編集部

海外・国内旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「シルクロードの新世界遺産『ザラフシャン―カラクム回廊』の圧倒的な遺跡・史跡群を巡る」です。2023年9月、ユネスコの世界遺産委員会により、中央アジアに新たに三つの世界遺産が誕生しました。そのひとつ、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン3ヵ国にまたがる「シルクロード:ザラフシャン - カラクム回廊」の構成地は34ヵ所。特にブハラ―ナヴォイ―サマルカンド周辺に数多くあります。国連世界観光機関(UNWTO)総会取材のあと、ブハラ近郊にある新たな構成地を訪ねたので、その様子を紹介します。(写真・文/地球の歩き方書籍編集部 伊藤伸平)

そもそも「シルクロード:ザラフシャン―カラクム回廊」とは?

 古代、中国と西欧を結ぶ交易路だったシルクロード。「サマルカンド文化の交差路」「ブハラ歴史地区」「イチャンカラ」「シャフリサーブス歴史地区」など、ウズベキスタンですでに登録されている世界遺産を始め、かつてのシルクロード沿いには数多くの関連世界遺産があります。

 今回登録された「ザラフシャン―カラクム回廊」は、パミール高原に源をもち、タジキスタン、ウズベキスタンを流れるザラフシャン川周辺から、ウズベキスタン、トルクメニシタンに広がるカラクム砂漠にかけて点在する遺跡・史跡群のこと。タジキスタン、ウズベキスタンの構成地域はザラフシャン川周辺に、トルクメニスタンの構成地はカラクム砂漠内に点在しています。