能登半島地震で大きな被害を受けた地域に対し、北陸にゆかりのある企業が次々と支援を表明している。中でも、主力拠点のあるコマツや村田製作所の支援規模は別次元だ。自社も被害を受けている両社がこれほど大きな援助に踏み切ったのはなぜか。連載『日本経済を直撃 能登半島地震』の本稿では、各社の支援状況を一挙公開するとともに、コマツと村田が“ケタ違い”の義援金を拠出した裏側に迫る。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
コマツや村田製作所が“ケタ違い”の義援金
北陸企業に広がる支援の輪
能登半島地震で大きな被害を受けた地域に対し、北陸にゆかりのある企業が次々と支援を表明している。
詳細は次ページの一覧表で示すが、各社が1000万円単位の支援を行う中、石川県や富山県に主力拠点のあるコマツや村田製作所は、数億円もの支援に踏み切っている。
コマツの粟津工場や金沢工場などの主力生産拠点では1月8日から生産を再開。コマツの協力企業は複数社が被災したものの、一時的な代替調達先からの調達などの対応により、生産に大きな支障は来さない見込み(1月9日時点)だという。
一方、村田製作所はまだ3工場で復旧作業が続いており、生産再開の見通しがまだ立っていない(1月12日時点)。
多くの拠点を北陸地方に有するコマツと村田製作所は、順次生産を再開させているとはいえ、グループ会社も含めればその被害は甚大だ。その両社が、多額の義援金拠出に至ったのはなぜだろうか。
次ページでは、コマツや村田製作所のほか、日立やパナソニック、キヤノン、富士フイルムなど北陸にゆかりのある各社の支援状況を一挙公開するとともに、コマツと村田がケタ違いの義援金を拠出した裏側に迫る。