「握力が高いほど死亡率が低い」筋肉が健康に大事なワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

医療記者の朽木誠一郎さんは最新刊『健康診断で「運動してますか?」と言われたら最初に読む本』で、1日3秒から始められる「挫折しない」運動プログラムを提唱、好評を博している。実はそんな朽木さんにも、115キロから75キロへ合計40キロものダイエットを敢行した過去があった。減量と筋トレの見落としがちな注意点を『医療記者のダイエット 最新科学を武器に40キロやせた』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集してお届けする。

「関節は10年殺し」の真意

「握力が高いほど死亡率が低い」筋肉が健康に大事なワケダイエット前の朽木さん。今にもあの重低音が聞こえてきそうだ=2015年5月(提供)

 今や国民的「筋肉指導者」である谷本先生(順天堂大学の谷本道哉・先任准教授)ですが、実はケガに長く悩まされてきたということは、知らない人も多いのではないでしょうか。

「かつては筋トレで“重いものを上げる”ことにこだわっていました。すると30代中盤くらいから無理が生じて。今は肩が痛くてボールを投げられないほどで、腰も悪いんです。筋肉や骨は新陳代謝が速く、損傷しても回復できる高い能力があります」

「一方、関節は血流がほとんどないため代謝が遅く、多少の損傷は回復するものの、基本的には酷使すれば消耗し続けていくものです。今は大丈夫でも、後からくるんです。重さにこだわりすぎて無茶なトレーニングをしていると、5年後、10年後に大きな関節の障害が我が身に返ってくることも。そんな経験が僕自身にもあります」(谷本先生)

 正しいフォームでおこなわないと、ケガをしてしまうこともある筋トレ。具体的な方法については「『みんなで筋肉体操』を観てください」(過去放送分は2020年3月で公開終了)とのこと。