新NISAで個別株を狙うなら、成長性の高い有望な銘柄を狙い撃ちしたい。そこで、特集『高配当&高成長!新NISAで狙う日本株』(全20回)の#3では、国内大型株を対象として、直近10年の増収回数や増益回数、直近3年の売上高や営業利益の伸び率を基に独自ランキングを作成。厳選の条件下であぶり出された、多士済々の上位50社を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
急成長のレーザーテックを凌駕した
成長株ランキングのトップ2社とは?
半導体、ITベンダー、ゲーム……。編集部が今回、厳しい条件の下にあぶり出した大型成長株ランキングの顔触れを見ると、そんなキーワードが浮かび上がった。いずれも成長性が高く、「新NISA」での個別株投資を行う上でも魅力的な、多士済々のつわものが上位勢に並ぶ。
この中には、株価が10倍超に進化を遂げた「テンバガー(10倍株)」銘柄も少なくない。例えば、3位にランクインした半導体検査装置大手のレーザーテックだ。直近の同社の株価は4万円を超え、5年前と比べ19倍に急伸。足元でも、1月下旬に付けた上場来の高値圏を保つ。
こうした銘柄の場合、最低投資金額が新NISAの成長投資枠の上限である年240万円を上回っている。運用益が非課税ではなくなるが、成長期待の高いよりすぐりの銘柄については、新NISA「プラスα」の運用を行う手もある。非課税枠に固執するあまり、優れた株のリターンを逃すのはもったいない。その点は著名投資家も指摘するところだ。
今回のランキングのスクリーニング条件とは、具体的に次のようなものである。
(1)直近10年の増収回数が7回以上
(2)直近10年の営業利益の増益回数が7回以上
(3)直近3年の年平均売上高伸び率が7%以上
(4)直近3年の年平均営業利益伸び率が7%以上
今回は、相対的に中小型銘柄より値動きが安定し、流動性の面でも優位性がある大型株を対象に選出。大型株の一つの目安となる、時価総額3000億円以上の企業群からランキングを作成し、直近3年の年平均営業利益伸び率で上位50社をランキング化した。2020年前半から世界中で猛威を振るったコロナ禍の影響も踏まえると、並大抵の企業では上記の条件はクリアできないといえる。
ランキング表には、投資時の参考になる指標として、直近のROE(自己資本利益率)や今期予想PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)を併記した。また、NISAの成長投資枠でも買える銘柄なのか一目で判別できるように、最低投資金額の欄も設けた。
次ページでは、今をときめく急成長企業、レーザーテックをも凌駕した気になる上位2社の実名を公開。さらに、冒頭に示した有望セクターの半導体やゲーム、ITベンダーの中でも特に成長性の高い大手企業から、昇り竜のごとく飛躍を遂げるテンバガーの面々に至るまでを明らかにする。