リーダーや経営者がマネジメントを行う際にも「数字のワナ」が潜んでいる。特に“良い上司”を目指している人は危険。あなたの部下は将来、「働かないおじさん」になるかもしれない。特集『識学大全』(全12回)の最終回では、チームを強くする評価制度とは、どのようなものなのか。部下を成長に導く数値化のメソッドを伝授する。
「良い上司」なのに結果が出ない!
部下を成長させる評価制度とは?
リーダーや経営者がマネジメントを行う際にも「数字のワナ」が隠れています。プレーヤーを成長させる評価制度とは、どのようなものでしょうか。
昨今、世の中にはコミュニケーションを重視し、部下から「良い人」と思われることが「良い上司」の条件である、というマネジメント法が溢れています。しかし、「良い人」は「都合の良い人」にもなり得ます。結果が出ていないのに、部下からの頑張ったアピールを受け入れ、過程を評価してはいけません。
組織の成長のためには、何よりも数字と結果が重要なのです。時間軸を未来に向ければ、結果をシビアに求め、部下の成長に寄与する上司が「良い上司」ということは明らかでしょう。
上司と部下の関係を正しく機能させるには、「公平性」が重要です。そして、それを可能にするのが数値化なのです。
日本の多くの会社では、1度上がった給料が下がることはありません。しかし、識学では、これが組織や個人の成長を止める元凶だと考えています。
では、プレーヤー全員が成長を目指すためにはどうすればいいのでしょうか? 次のページでは、大手PR会社でも取り入れられている評価制度と、マネジメント層が陥りがちな”ワナ”を解説します。