「人は血管とともに老いる」とは、医学教育の基礎を築いたカナダの名医、ウイリアム・オスラー博士の名言だ。実際、日本人の死因の第2位は「血管病」ともいえる心疾患で、第4位の脳血管疾患と合わせると第1位のがんに匹敵する。ずばり、血管の若さを保つことこそ、健康寿命を延ばす秘訣だ。では血管老化にどうあらがうか。特集『血管の老化を防ぐ! 血管強化術』は、3月18日(月)から25日(月)までの全8回。前半の4回で血管老化と病気の関係を詳らかにし、後半の4回で抗血管老化策をお届けする。(医学ライター 井手ゆきえ)
#1 3月18日(月)配信
認知症にもつながる!?毛細血管が消える「ゴースト血管化」の恐怖
人は血液循環を支えるスーパー細胞である「血管内皮細胞」の老化とともに老いていく。この老化現象、動脈のような太い血管だけでなく、毛細血管についても侮れない。毛細血管が消失していく「ゴースト血管化」がさまざまな病気につながっていくのだ。
#2 3月19日(火)配信
高血圧・脂質異常症から死因第2位の「大血管病」に至る確率は?【発症リスクのチェックリスト】
多くの日本人の死因となっている「大血管病」は、血管の老化と生活習慣病の合わせ技で引き起こされる。高血圧や脂質異常症から大血管病を発症する仕組みとともに、血圧値とコレステロール値のそれぞれを基にした発症リスクのチェックリストをお届けする。
#3 3月20日(水)配信
血糖値が高いと“スカスカくねくね血管”が大量発生!糖尿病合併症が物語る「ゴースト血管化」の怖さ
毛細血管が老化によって消失していく「ゴースト血管化」が生じると、末梢組織の血流が滞り、さまざまな不具合が生じる。このゴースト血管化は加齢で進行するだけでなく、高血糖などによって加速する。
#4 3月21日(木)配信
もんたよしのりさんの命を奪った「大動脈解離」、何が致命的な結果を招くのか?
何の前触れもなく胸や背中の激痛とともに発症する「大動脈解離」。致死率が高いこの病気は何によって起こるのか。大動脈解離と血管老化の関係に迫る。
#5 3月22日(金)配信
ブロッコリーで血管老化にあらがう!「抗酸化・抗糖化・抗炎症」に作用する食材リスト大公開
血管老化にどうあらがうか。血管老化に拍車を掛ける要因を減らす食事とは?食べる順番とは?「抗酸化・抗糖化・抗炎症」に作用する食材リストを大公開する。
#6 3月23日(土)配信
スイカで対策!血管の老化にあらがう最強物質の合成・分泌を促進する“攻めの食材”リスト&運動法を大公開
血管内皮細胞が分泌する一酸化窒素(NO)は、抗血管老化において最強物質と呼べるだろう優れものだ。このNOの合成・分泌を促すにはどうすればいいのか。“攻め”の抗血管老化策となる食材リストと運動法を大公開する。
#7 3月24日(日)配信
血管アンチエイジング5箇条の一つは「血管年齢を定期的に測ること」、その正しい測定方法とは?
血管を意識したアンチエイジングこそ、真のアンチエイジングであり、自分の血管年齢こそ知っておくべきもの。「抗血管老化の5箇条」と共に、血管年齢を測定する三つの方法をお届けする。
#8 3月25日(月)配信
血管の老化にあらがうクスリとは?生活習慣病薬、抗がん剤と老化の意外な関係
食事や運動で血管老化にあらがうのもいいが、手っ取り早く治療できないものか。実は、生活習慣病の治療薬の中に、理論的には抗血管老化作用のあるものが幾つかある。
Key Visual by Kaoru Kurata