あなたも億り人に!? 凄腕シニア投資家が教える 株式運用術#17Photo:123RF

特集『あなたも億り人に!? 凄腕シニア投資家が教える 株式運用術』(全17回)の最終回では、米国の長者番付「フォーブス400」常連の著名投資家ケン・フィッシャー氏の特別寄稿をお届け。同氏は、新NISAを活用し、潤沢な老後資金を生み出すためには、世界と日本の株式へ幅広く投資すべきだと主張する。併せて、他国の投資非課税制度にはない、日本の新NISAの大きな利点とは何かを指摘する。

他国の非課税制度にない
「新NISAの利点」とは?

 朗報だ。日本では、2024年から非課税枠が拡充された「新NISA(少額投資非課税制度)」が始まった。

 今始めようと、長年投資していようと、投資先から得る利益が非課税となる。資産がうまく成長すれば、配当収入にも期待でき、長く輝かしいリタイア生活の資金づくりを助ける。多くのシニア投資家が大いに恩恵を受けられる。新NISAを最大限活用するためには、「世界」を買うことだ。

 実は、現役からのリタイアに向けた投資の考え方では、日本人は一枚上手だ。

ケン・フィッシャー氏Ken Fisher/運用資産25兆円超の独立系運用会社、フィッシャー・インベストメンツの創業者。米国の長者番付「フォーブス400」常連の億万長者。ビジネスや金融分野の出版物に多数寄稿し、投資関連の著書も数多い。父はウォーレン・バフェット氏が師と公言し、「成長株投資」の礎を築いた伝説的投資家である故フィリップ・フィッシャー氏

 米国人は平均余命を短く見積もりがちで、「時間軸」が定年で終わると思い込む傾向にある。

 しかし、日本人の皆さんは長寿を尊重し、理解する社会で暮らしている。平均的な日本人男性の寿命は、現在81歳である。女性はといえば、なんと87歳だ。そして、これは「平均」だ。多くの人々はより長生きし、はるかに長生きする人もいる。もしあなたが60代で健康なら、余命の時間軸は20、30年となり得る。年下の配偶者がいたり、相続財産を遺したりしたい場合は、さらに長くなる可能性もあるだろう。

 前述の「時間軸」とは、投資した資産が、あなたのために働くべき時間の合計のことだ。日本の高齢者にとって、ポートフォリオ(資産構成)が基礎年金を補完する期間は20~30年となることが容易にあり得る。

 目標やニーズは各自で異なるが、多くの人々にとってリタイア目標とはつまるところ、望むだけの生活の資金をつくることだ。

 それを、何十年も続けて資金の枯渇を避けるには、株式のような成長する資産が必要だ。つまり投資の資金の相当な部分を、株式が占めるということである。そう、キャッシュフローを生み出すための株式投資だ。

次ページでは、老後資金を捻出する株式運用術の要諦についてさらに踏み込んで解説。他国の非課税制度にない新NISAの強みや、外国株に投資する際の為替変動を巡る考え方、有望なセクターやポートフォリオの築き方に言及し、新NISAを活用した投資の成功に役立つ知見を伝授する。