国内空港への行政支援は縮小、来年度の「周辺自治体への対策費」はどうなる?Photo:PIXTA

コロナウイルスによるパンデミックを受けて行われてきた、運営権を民間に売却する「コンセッション方式」による空港への直接的な行政支援は、2024年度にはなくなることとなった。一方で、空港周辺自治体へのサポートの見直しが行われる。その背景を探ってみる。(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授 赤井伸郎)

コンセッション空港への
行政支援は終了

 空港に対しては、コロナパンデミックを受けて、コンセッション空港への支援をはじめ、いくつかの多面的な行政支援が行われてきた(詳細は、23年2月ダイヤモンドオンライン記事『コロナ禍から回復基調の「国内空港」、行政支援の“出口戦略”どうすべきか』、22年2月ダイヤモンドオンライン記事『コロナで大幅赤字の「日本の空港」、危機脱却のための行政支援の在り方とは』および21年1月ダイヤモンドオンライン記事『苦境の「国内空港」、行政はどう支援すればいいか』を参照)。

 コンセッション空港への支援は終了し、国管理空港を通じた航空会社への支援としての国内線の着陸料・航行援助施設利用料の軽減が約100億円規模で行われることとなっている。航空会社への支援としては、航空機燃料税の軽減が、段階的に縮小しながら、27年度まで継続する見込みである。