米大統領選挙まで7カ月を切り、インフレがジョー・バイデン大統領の前に立ちはだかる最も根深い内政課題となっている。だが、ホワイトハウスがこの問題を解決するためにできることはあまりない。
経済および政治情勢の進展をテコに、最近の世論調査ではバイデン氏の支持率が改善していたが、再びインフレ問題が浮上した。経済全体のモノとサービスの価格を測る消費者物価指数(CPI)が3月に前年同月比3.5%上昇し、予想を上回ったことで、多くの大統領顧問からいら立ちの声が上がった。
ホワイトハウスの対応は早かった。バイデン氏の声明を出し、政府には「勤勉な家庭のコストを下げるためにやるべきことがもっとある」と認めた。だが舞台裏では、物価上昇をすぐに抑える特効薬はないと高官らが話していた。物価上昇はバイデン氏にとってかねて頭痛の種だった。