イーロン・マスク氏は市場のメッセージに気付いた。マーク・ザッカーバーグ氏はそれを見落とした。キャシー・ウッド氏は受け流した。そのメッセージはこうだ、「ムーンショットを目指すのはやめて、金もうけに集中しろ」先週は、有能な最高経営責任者(CEO)ならとっくに知っているはずの、投資家が何を求めているかを見せつけられた。米電気自動車(EV)メーカーのテスラは、1-3月期(第1四半期)決算が期待外れの内容だったものの、発表後に株価は12%急騰。一方、フェイスブックを運営する米メタ・プラットフォームズは、決算はまずまずながら、株価は11%下落した。テスラは投資家の期待に応えた。低価格車の発売を前倒しするため、生産プラットフォームを一から新設する計画を撤回した。確かにマスクCEOは、自身が何年も前から約束しながらいまだ提供できていない自動運転車について、実現すると信じている人だけが株主になるべきだと主張した。だが投資家は理想主義には目もくれず、設備投資を抑えてくれるであろう実利的な低コスト案に注目した。