イランが4月、イスラエルの領土に初の直接攻撃を実施し、300発を超えるミサイルとドローンを発射した決定は、同国のリスクを辞さない構えを示したものだ。これを受けて、同国の核開発計画と、同国が核兵器開発の抑制を継続するかに改めて注目が集まっている。イラン最高幹部は核兵器の開発について費用が利点を上回ると判断している――同国の核開発を注視している人々は長い間、そう考えていた。兵器能力が手の届くところにある「核敷居国」として、同国は核兵器開発の試みが発見された場合に起こり得る戦争の危険を冒さずに、既に相当の抑止力を享受している。しかし今年に入り、この見解が揺らいでいる。イスラエルとの緊張が高まる中、イランの最高幹部からは、核兵器製造の専門技術習得が近いことをうかがわせる発言が相次いでいる。