米国でいわゆる「ジェネレーションZ(Z世代)」と呼ばれる、1990年代終盤から2010年代初めにかけて生まれた若者の抱えるクレジットカード債務が、それ以前の世代より膨らんでいる。この債務負担がZ世代の生活を長期にわたり圧迫しかねない。Z世代の債務を押し上げている主な要因は、社会人として出発する当初から食品価格や住居費などが高騰していることだ。大学卒業時点で学生ローンを抱えている人の割合が大きいことも見逃せない。信用調査会社のトランスユニオンによると、22~24歳の若者が抱えるクレジットカードの債務残高は2023年10-12月期時点で平均2834ドル(約43万8000円)と、10年前の2248ドル(インフレ調整値)から増加した。