「血管が若返る」手軽な食べ物は?缶詰でもOK!【血管年齢30歳の医師が教える】写真はイメージです Photo:PIXTA

「人は血管とともに老いる」といわれるように、血管のコンディションが私たちの健康と寿命のカギを握っている。血管の老化は、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、大動脈解離などを引き起こし、突然死にも直結。血管年齢30代をキープする実年齢62歳の医師が「血管が若返る」秘訣を指南する。(取材・文/医療ライター 福島安紀)

血管老化による心臓病や心血管病が
がんを上回る死因のトップ

 男性の場合、40代と50代前半、そして80代以上の死因のトップはがんではなく、血管の老化による心臓病と脳血管疾患といった心血管病だ。女性も、85歳以上になると心血管病による死亡者数ががんを上回る。

 私たちの体には網の目のように血管が張り巡らされている。血管のうち全身に酸素や栄養を運んでいる動脈は、加齢とともにしなやかさを失って壁が厚くなり、血液の通り道が狭くなる動脈硬化が進行していく。

「血管が若返る」手軽な食べ物は?缶詰でもOK!【血管年齢30歳の医師が教える】池谷敏郎(62歳) 池谷医院院長

「血管の老化現象である動脈硬化は、自覚症状もなく進むサイレントキラー(静かな殺し屋)です。いつの間にか動脈硬化が進行して血管が切れたり詰まったりする血管事故が起こると、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など重篤な病気を引き起こし、命に関わることも少なくありません。ただし、ひとたび老化した血管でも、ちょっと生活習慣を見直すだけで、若返らせることが可能です」

 そう強調するのは、『60歳を過ぎても血管年齢30歳の名医が教える「100年心臓」のつくり方』(東洋経済新報社)などの著書がある池谷医院院長の池谷敏郎先生だ。先生も実践している、血管を若返らせるために知っておきたいメソッドを聞いた。