世界に名をはせる日本の工業製品のクオリティを原料・材料調達の側面から支える化学系商社。新たな基軸で変革を進める北村化学産業の成長戦略を、北村和夫 代表取締役社長が語る。
北村化学産業 北村和夫 代表取締役社長
1947年生まれ。学習院大学理学部化学科卒業後、70年、ダイセルに入社、自動車のエアバッグの製品開発に携わる。83年、北村化学産業に入社。取締役東京支店副支店長を経て、87年、代表取締役専務に就任。90年12月より現職。
1947年生まれ。学習院大学理学部化学科卒業後、70年、ダイセルに入社、自動車のエアバッグの製品開発に携わる。83年、北村化学産業に入社。取締役東京支店副支店長を経て、87年、代表取締役専務に就任。90年12月より現職。
化学品の専門商社として、1894年に創業、国内では他社に先駆けて塩化ビニル樹脂を輸入販売するなど、120年を超える歴史の中で石油化学工業の発展に貢献してきました。
現在は、石油化学品の原材料をはじめ、包装資材や建装資材など製品分野に至るまで、川上から川下までのバリューチェーンを網羅しています。
一方、本年10月にはベトナムに駐在員事務所を開設。タイと中国の海外拠点と連携し、特にASEAN市場を面と捉えた海外展開の推進を加速しています。
最近では、単なる仲介業としての商社は不要という考えの下、食品・化粧品向けパッケージや欧州の環境基準に対応した土に返るプラスチック材料など、新分野の研究開発にも力を注いでいます。
このように商社として培ってきた知見とネットワークを生かし、市場ニーズに直接働き掛けることのできる付加価値を持った“事業企画会社”への転換を図っています。
また、商社の経営資源の要は人材にあります。そこで、新入社員研修に1年を費やして原料から製品までの部門を経験することにより、バリューチェーンに付加価値を持たせる下地づくりを開始。こうしたプロセスを経て、唯一無二の事業企画会社を目指したいと考えています。