「ad:tech tokyo 2011」のクロージングセッション「Business in a Connected World(新ソーシャルメディア時代にブランドはどう向き合うべきか?)」に、米国フェイスブック アジア・パシフィック責任者のエリック・ジョンソン氏が登壇した。同社幹部が日本で講演するのは今回が初。Facebookによってソーシャルマーケティングはどう変わるのか、多くの関心が寄せられた。

CLOSING KEYNOTE PRESENTATION
「新ソーシャルメディア時代にブランドはどう向き合うべきか?」より

■キーノートスピーカー
フェイスブック アジア パシフィック ヴァイスプレジデント  エリック・ジョンソン氏

これまでにないコミュニティが
世界の垣根を超えて構築されている

フェイスブック アジア パシフィック
ヴァイスプレジデント エリック・ジョンソン氏

 ジョンソン氏は、ソーシャルネットワークの可能性を語るにあたり、Facebookが電子メール、メッセンジャーなど旧来のコミュニケーションツールと大きく異なる点を挙げた。

 電子メールやメッセンジャーは、あくまでも特定の相手とのコミュニケーションツールであり、使おうとしなければ誰ともコミュニケーションせずに終わる。メールは有効なツールではあるが、「つながる」という機能においては不完全であると指摘した。

  Facebookをはじめとするソーシャルメディアは、友人や知人、さらに友人の友人……とのつながりをインターネット上に生成し、あらゆるものを彼らと共有できるツールである点を改めて強調。ここで生まれる世界中に離れて暮らす友人や知人との「つながり」が人生をより有意義なものにする、と語った。

  たとえば、これまでにないコミュニティがFacebookを通じて構築された例は多く存在する。象徴的な例は、東日本大震災の際にFacebookに投稿された情報、写真、ビデオで日本で何が起こったのかを世界の人が瞬時に正確につかみ、支援の輪が生まれたことだ。

「世界をまたいでこうしたコミュニティが構築されたことがすごい思う。これまで、世界のどこにも存在しなかったコミュニティがエリアを超えて素早く構築できるようになった」(ジョンソン氏)。