経営 × 人事評価

『あしたの履歴書』を社内人材開発の実務書に

2017年12月11日
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これまで1000社以上の中小・ベンチャー企業の人事評価制度の構築を支援してきた株式会社あしたのチームが提供している個人向け教育プログラム「あしたの履歴書」が一冊の本になり、11月22日に刊行された。このプログラムは主に20代~30代前半の新卒・若手社会人を対象としているが、「あしたの履歴書」の生みの親であり、本書の著者でもある高橋恭介氏(株式会社あしたのチーム代表取締役社長)と田中道昭氏(立教大学ビジネススクール教授)はともに「この本は経営者や管理職、人事担当の方にもぜひ読んでほしい」と語る。その言葉の真意とは?

「あしたの履歴書」は
個々の市場価値を向上させるツール

《高橋恭介プロフィール》
株式会社あしたのチーム代表取締役社長。大学卒業後、興銀リース株式会社、プリモ・ジャパン株式会社を経て、2008年株式会社あしたのチームを設立。現在、国内外25拠点を構え、急成長を遂げている。《高橋恭介プロフィール》 株式会社あしたのチーム代表取締役社長。大学卒業後、興銀リース株式会社、プリモ・ジャパン株式会社を経て、2008年株式会社あしたのチームを設立。現在、国内外25拠点を構え、急成長を遂げている。

高橋 弊社の教育事業の一環として、田中先生と一緒に「あしたの履歴書」プログラムを立ち上げて、1年半ほど経ちましたね。

田中 このプログラムの目的は、本書の冒頭にも書いたように「目標やミッションを明確にして、自らの市場価値を高めること」にあります。「履歴書」という言葉を使っているので、転職を促がすものであると誤解する方もいるかもしれませんが、実際には社会人の方々にキャリア上の目標をもっていただき、日々の仕事にやりがいや価値を感じてもらったり、自分が望む未来を自らの手で創り上げていく力を身につけてもらうために提供しています。

高橋 「キャリア上の目標」という点は重要ですね。世の中には「目標をもつことの大切さ」や「目標を実現する方法」を教える本やセミナーは数多くありますが、「あしたの履歴書」では、趣味などのプライベートなことではなく、あくまでも仕事上の目標設定に特化しています。

田中 もうひとつ特徴的なポイントは、2、3年後という近い未来だけではなく、10年単位での長期の目標設定も行っていることではないでしょうか。たいていの人は10年後、20年後…という遠い未来のことなんて、ぼんやりとした希望や夢はもてたとしても、具体的な目標としては思い描けないと思います。しかし、「あしたの履歴書」では、メタファーやインプロビゼーションなどのメソッドを駆使して、メンタルブロックを外し、具体的かつリアルに未来の目標を設定できるようになっています。

《田中道昭プロフィール》
立教大学ビジネススクール教授。シカゴ大学経営大学院MBA。専門は企業ストラテジー&マーケティング、リーダーシップ。大学で教鞭を執る一方で、企業の社外取締役や経営コンサルティングも務める。《田中道昭プロフィール》 立教大学ビジネススクール教授。シカゴ大学経営大学院MBA。専門は企業ストラテジー&マーケティング、リーダーシップ。大学で教鞭を執る一方で、企業の社外取締役や経営コンサルティングも務める。

高橋 未来の目標――すなわち「あしたの履歴書」を描くために、「きのうの履歴書」と「きょうの履歴書」で過去から現在にかけてのキャリアを総点検して、自ら再評価していくプロセスも特徴のひとつですよね。

 たとえば、「きのうの履歴書」では、過去の出来事を振り返る「エンゲージメント・グラフ」を書いて、自分の過去に対して自己肯定感(自己受容感)をもってもらえるような仕組みを作っています。また、「きょうの履歴書」の「仕事の重要性再発見シート」を用いれば、いま現在の自分の仕事にも肯定感を抱くことができます。過去と現在のキャリアを肯定できて、はじめて自らの市場価値を高める目標設定ができるようになるのです。

田中 書籍化にあたって、サブタイトルを「目標をもつ勇気は、進化する力となる」としましたが、プログラムの受講者を見ていると、本当にこの言葉どおりだと感じます。

高橋 たしかに、みなさん、30年後までの目標を設定することで、結果として目の前の仕事に対する取り組み方や意識が劇的に変わっています。明確な目標があるからこそ、”いま、ここ”の仕事に一生懸命に向き合ったり、楽しめるようになるんですよね。

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