日本の未来は誰が担うのか?
私たち日本人が決して忘れることのできない日――2011年3月11日。この日を境に、私たちの生活は大きく変わった。これまで先送りにしてきた様々な問題が噴出。脆くも崩れ去るリーダーシップを目の当たりにした。大きなパラダイムチェンジを突きつけられているにもかかわらず、復興に向けた強いリーダーシップは欠如したままだ。新しい日本のカタチを創り、真の復興を果たす道のりは、長く険しいといえる。
そんな中、震災直後から多くの若者が被災地に向かったのは記憶に新しい。自分に何ができるのかを考え、居ても立ってもいられない気持ちから、ボランティアに向かったり、街頭募金をしたり、救援物資を送ったりした。中には被災地に移住し、支援を続ける若者もいる。
であればその長く険しい復興への道のりを、未来の日本を背負う若者自身に託してみてはどうか。彼らが希望を持つことができる日本復興の姿とはどういうものなのか。
そこで、リーダー育成に力を注ぐアメリカン・エキスプレスとダイヤモンド社は今年6月、日本の未来を託すことのできる次世代リーダー育成を掲げ、建築家の安藤忠雄氏を特別顧問に、一橋大学の米倉誠一郎教授をアドバイザーに迎え、『日本復興を考える学生会議』プロジェクトを発足。全国の大学生、大学院生に呼びかけ、「被災地支援だけにとどまらず、日本復興に繋がるプラン」を募集した。
「新しい日本を創りたい」
全国から若者が集結
すると全国から100名を超えるエントリーがあり、書類選考、面接による厳正なる選考の結果、ファイナリスト30名を選抜。全員が被災地入りの経験があり、復興への強い意志を持つ若者たちが集まった。
(撮影:御厨慎一郎/写真提供:アカデミーヒルズ)
8月初旬。ファイナリストたちは3日間の集中セミナーに参加。復興プランを策定するうえで欠かせない3つの分野の専門家による特別講演を受講した。エネルギー分野は飯田哲也氏、経済/金融分野は岸本周平氏、メディアリテラシー分野はイケダハヤト氏が講師として登壇。ファイナリストたちに新たな視点を与えてくれた。