どうすれば、生産性は向上するのか?

働き方改革、第2章「生産性革命」

サイバーエージェントには、プロジェクトの立ち上げを支援して生産性向上に寄与する特別なチームがある。チームリーダーの野島義隆氏が挙げる生産性向上の「肝」は5つ。どれもが今日から実行できるものばかりだ。

現場には生産性ではなく業績を上げるためと説明

 生産性向上に関する特別な策を講じなくても、社員は自主的に効率よく仕事をこなしているはず――インターネットの領域で拡大を続けるサイバーエージェントの社員には、そんなイメージを抱くが、野島氏によると担当部署が「やるべきことを泥臭く、愚直にやって成果を挙げている」という。

サイバーエージェント
野島義隆
事業推進室室長

営業局長、新規事業の立ち上げ、人事シニアマネージャーを経て現職。営業出身の強みを活かした、「背中で見せる」推進力を発揮。

「例えば健康推進室の時間外労働を減らすための手法は、社員が残業をすると個別に連絡したり、オフィスを見回って社員に声を掛けるといった地道なものです」。

 一方で、同社らしい組織もある。野島氏の肩書は人事本部事業推進室室長。事業推進室は年2回、経営陣が参加する「あした(未来)会議」の決議事項を推進する専門部隊だ。

「スーパー推進ズ」という通称で呼ぶのは「各部署と協力して一緒にやるためには親しみやすい呼び名の方が協力を得やすい」ため。

 推進ズ発足以前の決議案件は、部門ごとに振り分けられていたため、部門を横断するプロジェクトは実行しにくかった。そこで推進ズが発足、プロジェクトの立ち上げから軌道に乗せるまでを請け負った。

 推進ズの社内知名度が高まると、「何かやりたいときは推進ズ頼めば実現する」という空気が醸し出され、現在では全社を対象とした施策の推進がミッションに加わった。

 野島氏は生産性を上げるためには、次の5つのポイントの実行が重要だという。ただし現場とは、「生産性」ではなく「業績を上げる」ために何をするかを議論する。共通の目的を持つことで実行力が上がるのだ

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