経理・会計・税務のアウトソーサーとしては、業界のパイオニア的存在なのがCSアカウンティングだ。現在は、隣接する人事・労務に関する業務も含めてオーダーメード型のワンストップサービスを提供。専門知識を持つ150人規模のプロフェッショナルスタッフが、連携を密に図りながら、顧客企業の高度なアウトソーシングニーズに応えている。

 1990年の設立以来、業界のパイオニアとしての地歩を築き上げてきたCSアカウンティング。同社の強みは何といっても、公認会計士、税理士、社会保険労務士といった約150人のプロフェッショナルスタッフを擁した人材力。独立系のアウトソーサーでは国内最大規模の陣容を誇る。

CSアカウンティング専務取締役
公認会計士・税理士 中尾篤史氏

 その厚みのある人材力で、大手上場企業からその関連会社、中堅・中小企業までの多様なアウトソーシングニーズに、オーダーメード型のワンストップサービスで応えている。

 企業の経理・会計・税務のアウトソーシングに今なぜ、ワンストップサービスが重要なのか。同社専務取締役の中尾篤史氏はこう語る。

「ひと口に経理関連業務といっても領域は多岐にわたります。例えば、日々の経理業務はA社、人事に関わる給与計算などの業務はB社と複数のアウトソーサーに委託する企業があります。そのとき、アウトソーサー同士の連携が緊密に取れていないと、人事面での情報が入手できず、会計と税務の処理に齟齬が生じたり、社内の担当者が調整に追われてしまう。それでは、アウトソーシング導入で果たそうとした業務効率化や、コア業務に傾注して合理的・戦略的な事業展開を図るという本来的な目的も果たせなくなります。広範な業務領域をカバーするワンストップサービスであれば、そのリスクも防げます」

「先」を考える
経営者ほど関心が高い

 上場企業であっても、企業買収などで傘下に収めた子会社グループ間で、経理処理の基準が異なっていたり、専任者の知識や経験にかなりの格差がある場合がある。そこでも重要な意味を持つのは、緊密な連携による業務品質の平準化である。CSアカウンティングでは、親会社の要請で、経理事務や会計処理の精度向上、連結決算の早期化のために、関連会社のアウトソーシングを受託することも多いという。

CSアカウンティング営業開発部
グループリーダー 小日向博充氏

 また、上場企業子会社でも、非上場の中堅企業であっても、今後の展望や事業展開を強く意識している経営トップほど、アウトソーシングへの関心が高いと語るのは、同社営業開発部グループリーダーの小日向博充氏だ。

「専任者の退職など人的リスクや、現在の経理システムに不安を抱えている場合、あるいは企業買収など積極的な事業展開を考えている場合も、バックオフィス業務を万全にしておきたいという切実感から、導入を検討されるケースが多いですね」

 経理担当の人材が限られている場合、異動や離職が生じれば、新たな人材の確保や教育にコスト負担が伴う。関連会社が増えれば、経理の業務フローを統一するのにもかなりの時間と労力を要する。そんな将来のリスクヘッジ、経営基盤の安定確保のためにアウトソーシング導入が起点になるというわけだ。また、導入を機に、的確な業務評価や迅速な意思決定に役立つ、いわゆる管理会計を確立したいという経営者層も多いという。

 CSアカウンティングでは、アウトソーシングの受託に当たっては、現状の経理・会計業務のプロセスを分析し、既存システムにも配慮しつつ、顧客にとって最適な運用計画を策定。アウトソーシングを機に、経理業務のムダ・ムラを排除し、会計処理、税務手続きの精度を高めるシステムが構築される。