グローバル化に対応する人材育成を目指し、教養教育を重視したり、少人数教育や英語などの外国語習得に力を入れる大学が増加。さらに、現代社会の課題とリンクした高度な専門性を養うコースの新設も目立つ。こうした大学・大学院の進化の最新動向について、大学通信の安田賢治・常務取締役に聞いた。 

大学通信 情報調査・編集部
ゼネラルマネージャー
安田賢治 常務取締役

1956年、兵庫県生まれ。私立灘中・高を経て、早稲田大学政治経済学部卒業後、大学通信に入社。現在、書籍編集とマスコミへの情報提供を担当する傍ら、週刊誌などに記事を多数執筆している。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版社)。

 大学案内やホームページなどを見ると、目新しい学部・学科名が増えていることにお気付きだろうか。

 主に受験生向けに大学に関する情報を発信している大学通信の安田賢治・常務取締役は、「就職難を受けて、資格を取得できる看護・医療系の学部・学科新設が、この2~3年続いています」と明かす。

 これらコメディカル(医師以外の医療従事者)人材の不足もあって、新設学部・学科といえども受験生の人気は高い。

 進学校の進路指導担当者に対する同社の調査でも、生徒に人気のある大学として「自分のしたい勉強ができる大学」に次いで「資格が取得できる大学」「就職に有利な大学」が挙がっている(表1)。