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日本に建設プロジェクト・マネジメント(PM)、あるいはコンストラクション・マネジメント(CM)という概念が入ってきたのは1980年代から90年代にかけてのこと。コンサルタントとしてのPM/CMを介在させることで、発注者はプロジェクトに適した発注方式・契約形式を選択し、品質向上やコスト削減を目指す。こうした事例は徐々に増えている。

コンストラクション・マネジメント活用法

岡 房信
日本コンストラクション・
マネジメント協会 会長

 発注者と受注者の間に立ち、PM/CMは専門的な知見を駆使してプロジェクトの価値向上を目指す。ただし、発注側だけが一方的にメリットを得るわけではない。日本コンストラクション・マネジメント協会の岡房信会長はこう説明する。

 「専門的なコンサルティングによって、業務の進め方などを効率化し生産性を高めることもできます。つまり、発注側だけでなく受注側もメリットを享受できる。PMやCMの役割は、両者を仲立ちして双方の価値創造を実現することなのです」

 専門職としての認知も進みつつあるようだ。例えば、同協会では2005年から「認定コンストラクション・マネジャー資格試験」を実施しており、専門的な能力の可視化を図っているという。

 PM/CMの分野では、新しい潮流も生まれている。設計や施工契約の当事者とならないコンサルタント型の役割を超え、プロジェクトの遅延や施工に関するリスクを負うアットリスク型と呼ばれるPM/CMがそれ。この場合、PM/CMは設計や工事業者の選定に関与するなど、ゼネコンに近い形態になることも多い。ただし、業者との契約に至るプロセスや契約内容は発注者に適切に開示され、発注者支援の機能も維持される。

 東日本大震災被災地の復興事業では、一部でこうした方式が試行されている。また、不動産の管理などを行うプロパティ・マネジメント会社が、ビルの修繕などの業務において事実上アットリスク型CMの役割を担う場合もある。

 「従来からのコンサルタント型だけでなく、アットリスク型も含めてCMの認知向上と発展を目指すというのが私たちの方針です。その一環として、当協会はこのたび『CM選奨』という活動をスタートさせました。分野を問わず優れた成果を上げたCM事例を選奨し、その実績を広く伝えてCMの一層の普及を図ります」と岡会長。欧米から導入されて20年以上を経て、日本でもPM/CMの仕組みは着実に定着しつつあるようだ。

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