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組織で働くサラリーマンに訪れる「こころの定年」

タグ・ホイヤー イブニング・ビジネスサロン

組織で働くサラリーマンに訪れる「こころの定年」

著者・コラム紹介
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東京に続き、4月中旬に大阪で開催された「タグ・ホイヤー イブニング・ビジネスサロン」。スイスの高級腕時計ブランド、タグ・ホイヤーとダイヤモンド社によるミニ講演である。ゲストにベストセラー「人事部は見ている。」の著者である楠木新氏を迎え、ダイヤモンド社人材開発部編集部副部長の間杉俊彦が話を聞いた。

 12万部を超えるベストセラーとなった「人事部は見ている。」(日経プレミアシリーズ)をはじめ、ビジネス書作家としてコンスタントに著作を刊行している楠木新氏。実は専業作家ではなく、保険会社に勤務するビジネスマンでもある。

楠木新氏(右)とダイヤモンド社人材開発部編集部副部長の間杉俊彦氏

 「人事部は見ている。」のほか、「会社が嫌いになったら読む本」、「就活の勘違い」、「サラリーマンは、二度会社を辞める。」、「就職に勝つ! わが子を失敗させない“会社選び”」など、彼の著作は組織と個人の関わりを見つめる姿勢で一貫している。

 ビジネスマンだった楠木さんが執筆活動を始めたきっかけは何か。話はそこから始まった。

40代後半で、一度は仕事を投げ出した

 いわゆる「第一選抜」として順風満帆のサラリーマン人生を送っていた楠木さんだが、47歳で転機を迎えた。

 出向先から本部の枢要部門に転勤したことをきっかけに、会社に出勤することができなくなった。病院に行くと「うつ状態」との診断書が出て、長期休養を余儀なくされた。

 楠木さんは本部の課長職になった頃から、社会と直接インターフェイスを持たない自分、個性を十分に発揮していない自分を自覚し始めたという。

 「40歳時の阪神・淡路大震災が、はじめの契機だったと思います。自分の中の枠組みが大きく揺らぎました。私は神戸の歓楽地にある商店街で育ち、親は薬局をやっていて、周囲にサラリーマンや公務員はいませんでした。当時の商店街の闊達なおっちゃん達とサラリーマンとの顔つきの違いがなぜか入社した時から気になっていたのです。

 40代後半になって、この職場で頑張ればもっと上位職を目指せるという気持ちと、このまま社内で「取り換え可能な」存在のままでいいのかという疑問との間で葛藤状態に陥ってしまいました」

 自らの来し方を振り返り、その先の展望を考えたとき、もはや会社だけに人生を委ねるような生き方は選べなかった。「このままでは終わりたくない」と思ったという。

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