たった1人のマネージャーが本気になれば
営業現場を変えることができる

 企業業績を向上させるために、営業現場の活性化は不可欠だ。ところが、成績が伸び悩み、沈滞ムードの漂う営業チームが少なくない。それらの共通項は営業マネージャーを見れば歴然。気合いと根性の精神論ばかりを強調したり、部下を成長させることができなかったりする。そういうマネージャーが営業部隊を、いや会社をダメにしているのだ。

 営業現場に限らないが、一般的な日本企業の職場は、働く人たちにとって快適ではない。きつい言い方をすれば、病んでいる。実際、先進各国を比較した従業員満足度調査では、日本はきわめて低い水準にある。まず、経営者やマネージャーは、こうした状況を認識する必要がある。

 そして、部下たちが、仕事を通じてどんな将来像を描いているかを理解する。その時初めて、営業人材を育成する上で、自分が何をすべきかを自覚できるはずだ。

 経営者を対象にしたある調査によれば、「営業における課題」の1位は「ミドルのマネジメント能力向上」、2位は「次世代経営者の発掘・育成」だった。つまり、経営者はミドル、つまり営業のマネージャー層を育てたいと考えている。一方、若手の多くは「理想の上司のタイプは、自分を成長させてくれる人」と考えている。つまり、若手は成長したいと思っているのである。

営業課長は、部下の育成に自信がない

 では、マネージャーたちはどうか。上場企業の課長を対象としたある調査では、課長の最大の悩みが、「部下がなかなか育たない」だった。別の調査によれば、部下や後輩の育成を「行っている」し、「面倒だとは感じてない」ものの、「自信がない」と回答した課長が多くを占めた。

※詳細は、下記よりダウンロードの上、「たった1人の営業マネージャーの
 本気度が営業現場を変える」
をご覧ください。

 彼らが、「どのような指示、指導をすればいいのかわからない」と悩んでいることは明らかだ。成長したい若手に対して、適切な対処ができずに困り果てているマネージャーの姿が浮かんでくる。部長や役員を目指すマネージャーの中にも、そんな課題を抱えている人が多いのではないだろうか。

 だが、あきらめることはない。2000社以上の企業にコンサルティングを行い、営業現場改革による企業変革を実現してきたソフトブレーングループの野部剛氏は、「たった1人のマネージャーが本気になれば組織を変えることができる」と言う。