“炎上”につながる「つぶやき」をいち早く発見するには、日ごろから自社のリスクに関わるキーワードの傾向をチェックすることが必要だ。NTTコミュニケーションズの「Buzzfinder(バズファインダー)」は、Twitterの日本語ツイート全量をリアルタイムに把握・分析し、ソーシャル時代に欠かせないスピーディなリスク管理を支援する。
アプリケーション&コンテンツサービス部
サービス企画部門 第五サービス企画担当
谷口智子氏
TwitterやブログなどSNSの利用者が増え、誰でも簡単に情報を発信できる時代になった。SNSは素早く情報を伝達でき、とりわけ短文のTwitterはその傾向が顕著だ。しかし、そのスピードが企業にとってリスクになることもある。ネット上ではネガティブな情報ほど早く拡散する傾向がある。たとえそれが誤った情報でも、対象となった企業が訂正する間もなく一気に広がり、“炎上”することも少なくない。
「炎上を防ぐには、まず起こりかけている事態にいち早く気付くことです。次に、何が起きているのか、何が原因なのか事実関係を分析、把握。そして、マスコミ対応を含め、迅速・的確に対応する必要があります」と、NTTコミュニケーションズの谷口智子氏は助言する。
ツイート数の推移や
炎上の状況を即時に検出
同社では、炎上や風評被害のリスクをスピーディに把握・分析できる“クチコミ”リアルタイム分析サービス「Buzzfinder」を提供している(図1)。Twitter社との戦略的提携による日本語ツイート全量と、国内ブログサイトの90%以上をカバー。ユーザー企業が登録した条件に従って、膨大なツイートデータをリアルタイムに分析。専用の画面でツイート数の推移や炎上の状況を素早く把握できる。
同サービスは、ポジティブなマーケティング活動と、ネガティブなリスク対策のいずれでも活用できる。例えば、企業のある商品がSNS上で評判になり、ツイート数が急増した場合、急増したツイート本文の一覧を画面表示やテキストで出力し、正確な状況分析を実施。そして、情報を社内で共有することにより、的確な応対が可能になる。
また、Twitterの公式検索機能では全ツイートを検索できないが、「Buzzfinderは登録キーワードに関するツイート全量が監視・分析対象になります。このため、ブランドモニタリングやリスクマネジメントに必要な状況の変化を素早く察知できます」(谷口氏)。
ツイートの状況を常時監視するため担当者が画面を見続けるのは負担が大きい。そこで、同サービスはオプションとしてアラート通知を用意。ツイート数の傾向からシステムが自動的に異変を検出し、あらかじめ指定されたメールアドレスに通知する。これにより、常に画面を確認しなくてもリアルタイムで分析した異変を瞬時に察知し、炎上や風評被害などの早期収拾に動きだせる。