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創エネと省エネ、およびその関連ビジネスの現状はどうなっているのか?また今後、どのような動きを見せるのか?環境とエネルギー政策の専門家に現状の諸問題や普及に向けての課題について語ってもらった。

NPO法人
国際環境経済研究所
理事・主席研究員
竹内純子

慶應義塾大学法学部卒業。1994年、東京電力入社。国立公園尾瀬の自然保護に10年以上携わり、農林水産省の生物多様性戦略検討会委員等を歴任。現在、地球温暖化国際交渉や環境・エネルギー政策に取り組む。産業構造審議会地球環境小委員会委員。近著に『誤解だらけの電力問題』(ウェッジ)がある。

 再生可能エネルギーや省エネ関連ビジネスの現状と将来に目を向ける時、どのような視点を持つべきなのだろうか。

 国際環境経済研究所理事・主席研究員で、地球温暖化国際交渉や環境・エネルギー政策などに取り組んできた竹内純子氏は次のように解説する。

 「今後の電力システム改革の進展を考える際には、”分散化と広域化”がキーになるでしょう」

 来年には広域での電力需給調整を行う広域機関が設立され、系統運用や電力市場の広域化が進む。一方で、再来年を目処に行われる小売りの全面自由化や分散型発電技術の発展によってスマートコミュニティの発展が期待されている。

 「しかし、その際忘れてはいけない視点は、どこまでの消費者負担が許されるのかという経済性、電力の品質の維持をどう図るかという信頼性だと考えます。

 経済性で言えば、全量固定価格買取制度の導入により太陽光が飛躍的に普及しましたが、2013年度の賦課金単価は12年度と比べてほぼ倍増しました。原子力発電所が停止し燃料費調整制度の負担も増加している現在、産業界、その中でも製造業に対する負担が大きくなり過ぎています。

セイフティをしっかりと担保した上で、3つのEのバランスが大切に。再生可能エネルギーは、エコロジーとエナジーセキュリティは強いが、現状はエコノミーの面で課題がある。

 また、再生エネ、特に風力や地熱は設置に適した場所が自然のポテンシャルによって限られ、そこから送電線を作るのに費用と時間がかかります。人間がコントロールできる火力など既存発電の維持も必要であり、再生エネは、導入の直接的コスト以外の負担も大きいのです」

 電気やエネルギーは誰もが毎日、平等に使うコモディティ(日用品)だ。そのため、環境性や安定供給、経済性などをバランスよく、総合的に判断する必要がある(図)。

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